見た目がますます謎な楽器に

by 奥田亮

収穫したえせUFO。滴型でかわいい

バケツに水浸けすることに

ひょうたんは結局バケツで水浸けすることに

10月初めから始めたひょうたんの水浸け。今年はビニール袋でチャレンジしていて、なんとかうまく行きそうな気配はあったのですが、やはり十分に水に浸りきらないし、あちこち動かしたり、石を載せたりしているうちに、ビニールに小さな穴があいて水が漏れてきたりもしたので、やめることにしました。結局二つのバケツに入れてみると、なんとかなりました。初めからそうしておけば何の問題もなかったやんけ。

残っていた滴型のえせUFO4つも収穫し、いっしょに水に浸けました。10月に入って急に寒くなっていたのが、その後また、急に汗ばむぐらいの気温になっていたので、バケツに入れて1週間でけっこういい感じに腐ってきました。ツンとくるあの臭いもようやくしてきました。でも、先週末からはまたぐーんと冷え始めました。寒い!

さて、先週もご案内しましたが、10月23日(月)、この「でれろん暮らし」がアップされる日、スワロー亭で野村誠さんのライブを開催します。今回は私もいっしょに即興演奏する時間を設ける予定なので、腕慣らしをかねて楽器の調整を始めました。普段は楽器を放置してるので、弦が切れていたりどこかが割れたり欠損していたりしていることもあり、修繕しながら弾き、弾きながら調整するというのがいつものライブ前の準備なのです。

今回は修繕ついでに、また楽器の改造をしてみることにしました。スライドギター式複弦2コース楽器《へびお》に、もうひとつ共鳴器を付けてみることにしたのです。これはシタールやタンプーラなどのインドの楽器に付いている補助的な共鳴器で、ネックの先の方に付けられています。この共鳴器のことは、それこそシタールを初めて見たウン10年前からずっと気になっていたのですが、楽器を作るようになってからも、いったいどれくらいの効果があるんだろうかと半信半疑のままだったのです。作る手間を考えると、まあ、そんなでもないやろとずっと後回しにしていたのでした。

やってみようと思い立ったきっかけは、インドの横笛バーンスリー奏者の寺原太郎さんが、SNSでタンプーラの話をされているのを拝見した時でした。流れで私の自家製ひょうたんタンプーラ《びびりんちょ》をご披露させていただき、「凄い、凄い」と喜んでもらったのに気を良くして、共鳴器のことを聞いてみたら、奏者の耳元で響くので、自分の音のモニター的にも面白いですよ(的なことだったと記憶していますが違うかも)、ぜひやってみてくださいと仰ったのです。なので、その時点では《びびりんちょ》に付けてみようと思っていたのですが、今回のライブ準備のプロセスの中で、《へびお》に付けたらええやんか、と思いついたのでした。いつもながら行き当たりばったりです。

自然乾燥してあった去年のUFOを《へびお》の共鳴器に

じつは共鳴器にするひょうたんはすでに手元にあったのです。去年収穫して、水浸けせずに乾燥させたUFO。でれろん暮らし131と、でれろん暮らし140、そしてでれろん暮らし141で紹介していますが、これはカンボジアの楽器kse dievを作るために底を大きく刳りぬいていたもの。kse dievの製作は、どうもなかなか重たい腰が上がらず、そのままになっていました。でも、このUFO、共鳴器にピッタリではないですか。しかも蔓を残してあるので、この蔓を楽器にブッ挿せばバッチリです。さっそく、《へびお》の頭に穴をあけてブッ挿してみました。着脱可能です(実際シタールなどの共鳴器も着脱式です)。

《へびお》の頭にブッ刺す

へびおの頭にブッ刺さった

さっそく音を出してみました。《へびお》は、ブリッジに湾曲した竹を使ったジャワリの効果で、インド楽器的な「びよよ〜ん」と多少シタール的な複雑な倍音が出る楽器なのですが、共鳴器をつけることで音に膨らみが出るというか、楽器全体が響くような感じになりました。高い倍音が共鳴器の方で響いていたりもします。付けるのと付けないので画期的に音が変わるということはないのですが、これはなかなかいいではありませんか。なるほど、付いている理由がわかりました。

《へびお》のブリッジは竹で湾曲させたジャワリ効果付き

ただこれ、見た目がますます謎な楽器になってしまいました。せっかく付けたヘビも、頭が見えなくなってなんのこっちゃわかりません。一つ目の妖怪のようでもありますね。これはまたネーミングを考え直さないといけません。もっとも、この楽器、へびを付けていない《へびお》になる前は《ダイブナガーイ》という名前だったので、名前の変更は3回目になります。さて、どんな名前にしましょうね。でれろん。

(1083日目∞10月23日)