広がる♡広がる、ヤマミーさんの千成
by 丸黄うりほ
ヒョータニストの喜びは、自分のひょうたんが順調に育っていくことだけではありません。ひょうたんに興味をもってもらえること。ひょうたんを可愛がってくれる人が増えること。それこそが、ヒョータニスト最大の喜びといってもいいのではないか。最近、私はそのように思ったりもするのです。
大阪府和泉市のヒョータニスト、ヤマミーさんのひょうたんアクティビティはそういう意味でも特筆すべきものがあります。きょう紹介するのは、すべてヤマミーさんの千成ひょうたんに由来するご縁です。
まず写真①をご覧ください。こちらは、ヤマミーさんがお友達のリクエストに応じて作った千成ひょうたんの苗です。タネまきをしたのが6月と適期ギリギリでしたが、7月にはこのような立派な苗になりました。
この苗は、郵便で名古屋市に住む陶芸家のイトミーさんのもとへ送られました。そして、イトミーさんのアトリエの庭に定植してもらいました。
定植後はすくすくと育ち……、いまやこんな状態に!(写真②)
雌花もいっぱいついていて、実がなるのも時間の問題だと思われます(写真③)。とてもきれいに整枝されていて、愛されているのがよくわかります。よかったね、千成くん。イトミーさん、どうぞ引き続きよろしくお願いします!
さて、次は写真④をご覧ください。こちらは7月21日(793日目)の「ひょうたん日記」でも紹介した、千葉県の鍼灸師・虎爪さんの千成ひょうたん「浅尾拓也」です。
ヤマミーさんが虎爪さんに、去年自宅で育てて収穫した千成ひょうたんをプレゼント。そのタネを虎爪さんがまいてみたら、思いがけなく発芽しました。ふたつ苗ができ、もう一つのほうは枯れてしまったそうですが、「浅尾拓也」のほうは、このように成長しています。ハプニングのように生まれた苗だけど、花や実がつくまで頑張ってくれたらいいなぁ。
さて、最後に紹介するのは、「花形文化通信」塚村編集長の千成ひょうたん「マルコ・ジュニア」です(写真⑤)。
「マルコ・ジュニア」は、6月29日(778日目)の「ひょうたん日記」以来、久しぶりの登場です。前回登場したときは定植直後、まだ本葉5、6枚の大きさでしたが、今や屋根に届きそうなサイズになりました。そして、可愛い実が3個なっているのも見えます!
「マルコ・ジュニア」の実は、ウエストのくびれた、なかなかシュッとした美形ですね。あらっ、でも?塚村編集長がまいたのは、わざわざヤマミーさんからもらった「マルコ」のタネだったはず……。
「マルコ」は、ウエストのくびれがゆるい、まるっこいプロポーションの実がついたから「マルコ」と名付けられました(2021年8月3日の日記)。「マルコ」のタネをまけば、同じような形の実がなるだろうと思っていたのに……?
親に似てない子ども。ひょうたんの遺伝子ってどうなっているんでしょう?なかなか思い通りにはいかない植物ではありますが、それもまた楽し。
(811日目∞ 8月17日)