ウェスパシアヌスの実、全員集合!

by 丸黄うりほ

▲8番目に実った「ウェス実8号」。

▲ KRAFTWERK『DER KATALOG』8枚と8個のフォトセッション!

 

昨年、我が家のベランダで育てたひょうたんは、高さ20センチから30センチくらいの大きさの実がなる中型ひょうたん。一般に「ひょうたん」と呼ばれる標準的な品種でした。

それでですね。ひょうたんを栽培するとき、苗に名前をつけると「苗ごとの区別がつけやすい」という実務的な面以外に、「名前をつけてやったほうがなぜかよく育つ」というのが私の実感なんです。嘘つけ、あほやなと思う人のほうがまともなんでしょうが、まあそれでも。私は「ウェスパシアヌス」というローマ皇帝の名前を1本のひょうたんの苗につけてやり、暴君を怒らせないようにと細心の注意をはらって、大切に大切に育てたのです。

その結果、「ウェスパシアヌス」は全部で8個の実をつけました。花のピークが6月と8月と10月の3回もあって、最後の実「ウェス実8号」が熟して水浸けと乾燥を終えるのを待っているとすっかり年を越してしまいましたが、ようやくここに全部の実をそろえることができました。

「ひょうたん日記」の121日目151日目183日目を読んでいただいた方は覚えてくださっているかもしれませんが、実を収穫したとき普通に撮影するだけではあまり面白くないなと思ったので、私の愛聴盤であるKRAFTWERK「DER KATALOG」という8枚組ボックスのビジュアルとともに記念撮影をしました。

そして、今回ようやく乾燥まで終わった実を CD ジャケットに対応させたのが2枚目の写真です。最大の実は「ウェス実1号」で31センチ。最初の4個はどれもわりあい形が似ていますが、後半の実は小さいだけでなく、同じ苗になったとは思えないほど形が違っています。不思議ですね。

8枚組だから、ひょうたんも8個できればぴったりなんですが、最初から収穫できる数がわかっていたわけではありません。なので、8枚に8個が対応したのはまったくの偶然です。こわい。まるでひょうたんにこちらの気持ちを読まれていたみたい。やはり名付けの効果?

それにしても、こうやって並べてみると感無量です。どの実も違っていて、ぜんぶ可愛い。

 

KRAFTWERK「DER KATALOG」8枚組ボックスはこちら。

 

※次回231日目は3月16日(月)にアップします。