収穫した3つのひょうたんを鑑賞する

by 丸黄うりほ

▲左から、ウェス実5号、6号、7号。

▲KRAFTWERK『DER KATALOG』とともに。

 

蔓から切り離したひょうたんを鑑賞するひととき。これが私にとって最高の娯楽です。収穫したてのひょうたんの、翡翠のような色。しっくりと手になじむカーブを描いたフォルム。かたくもなく、柔らかくもない、てのひらに心地いい弾力をもつひょうたんの肌。

今年のウェスパシアヌスの表面は、少しぼこぼことしているのが特徴です。まったく凹凸のない、つるつるの肌をしているひょうたんもあるのですが。

1個ずつみていきましょう。

まず、左からウェス実5号です。高さは16センチ、3個の中で最も小柄です。最大の特徴は、非常にウェストが細いことでしょうか。そして、上部のふくらみが大きくて下部のふくらみが小さいために、お団子二つを串刺しにしたような形になっています。少し傾いているのも特徴ですね。これは、成長中にお尻の部分がネットにひっかかっていたためで、片側が圧迫されていたのだと思います。こんなふうに少し癖のある形が、私は大好きです。

続いてウェス実6号です。高さ17センチ、これも5号とよく似た特徴をもっていて、ウェストが細く、上部のふくらみが大きめで、下部のふくらみが小さめです。それもそのはず。103日目(8月30日)の日記。を覚えてくださっている人がいらっしゃるでしょうか。ウェス実5号と6号は同じ日に咲いた雌花から成った実で、この日は雄花が1つしか咲かなかったのです。つまり、5号と6号のお父さんは同じ雄花。

3つ目。ウェス実7号は、9月になってからできた実。3個の中では最も大きく、高さが20センチあります。といっても、前回の収穫で最も小さかったウェス実3号の23センチよりも背が低い。しかし、全体的にずんぐりと丸いフォルムなので、スマートな3号よりも体重はまさっていると思います。からだ全体で笑っているような、ほのぼのとした優しい形です。

前回の収穫時(121日目)。にならって、今回もKRAFTWERK『DER KATALOG』とフォトセッションしてみました。8枚組ボックスセットの5枚目、6枚目、7枚目と、ウェス実5号、6号、7号です。「Tour de France Soundtracks」とセッション予定の実はベランダで今も成長中です。