【P探】プレスリリースを通して世相を探っているような気がする「プレスリリース探訪(略称:P探)」です。
前回のP探(綾瀬はるかは唯一無二の国民的“空気清浄機”かもね)で紹介させていただいたNHK土曜ドラマ「ひとりでしにたい」の放送が6月21日から始まりました。
国民的女優であり、周囲を浄化する「空気清浄機」のスペックも備えるという、あの綾瀬はるかさんが主演。
放送開始前から、こんなに胸が躍(おど)ったテレビ番組は今から半世紀以上も前の小学生時代…1974(昭和49)年の「仮面ライダーV3」以来かも。
どうして、そうなったのか?
綾瀬はるかさんが好きというか、ただ見ていたいというか……芸能界の頂点にいる方々が持つ引力みたいなもののせいなんでしょうか。
自分でも明確な理由がわからないんですが、あえて言葉にすれば、綾瀬はるかさんを拝見したり頭に思い浮かべたりすると、ものすごく幸せな気分になるからですかね。
僕としては、たいした努力は必要なし。
ただ、ながめているだけで大丈夫。
気をつけるのは息をするのを忘れないようにするくらいか。
あとで多額の請求書が届くわけでもなし(少なくとも現在のところ届いていません)。
インタビューが掲載されている雑誌を買ったり、映画館に行ったりはしますけどね。
靴下や下着からカバンまでコンプリートが可能なほどに僕の「ユニクロ」着用率は高いですが、綾瀬はるかさんがデビューする前から重宝してましたし、「SK-II(エスケーツー)」はまだつかってません。
「スマイル0円」
「プライスレス」
みたいな感じ?
また、自分も真剣に考えないといけない「終活」がテーマで、「文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞」受賞したマンガが原作だというドラマそのものへの関心もあります。
それが「前代未聞の社会派『終活』コメディ!」 だというのだから尚更です。
原作者のカレー沢薫さんの原作漫画や「負ける技術」「モテの壁」などのエッセイ集で“予習”をしたら、そのユニークな視点と表現は目からウロコの面白さ。
綾瀬はるかさんとの相乗効果で、さらにドラマへの待ち焦がれた気分が募って「仮面ライダーV3」放送開始以来の史上最大級(注:個人の感想です)となったみたいです。
そしてです。
今の時代、何が起こってもおかしくない情勢。
幸いなことに、待ち焦がれすぎて炭から灰になるようなことはありませんでしたが、とんでもない事情で放送が延期にならないか。
それが心配で、放送直前には期待感と不安が破裂しそうで、お腹が痛くなったほど。
しかし、すべて杞憂で、無事に初回の放送は終了(もちろん6月28日に第2回の放送も視聴)。
喉元すぎれば熱さなんて1億光年の彼方です。
ただ、それまでの興奮で体力を使いすぎて放送時は放心状態。
集中力も1000光年くらいの彼方にワープしてたみたいで、あとで見逃し配信や録画を視聴して記憶にない部分をいくつも発見したほどです。
とりあえず、めでたしめでたしということで…。
このドラマについてはこんなプレスリリースを見つけました↓
6月スタートのNHK土曜ドラマ『ひとりでしにたい』にKANADEMONOが美術協力をしました。
プレスリリースによると…
KANADEMONOからは、猫との暮らしにミニマルさと遊び心をプラスする「Nekodamono」コレクションのネコ穴付きローテーブルやペットハウスなどをセレクト。猫・魯山人との自然な時間が感じられる空間を演出しています
…とのこと。
ちなみに「猫・魯山人」はドラマに登場する白ネコで、綾瀬はるかさん演じる主人公と一緒に暮らしています。

プレスリリースより
プレスリリースと一緒に提供された写真↑の手前中央に写っているのが「ネコ穴付きローテーブル」のようです。
テレビを観ながらボーっと晩酌をしていると「あれ!ビールがワープした?」…。
ついウッカリ、◯の空間に缶ビールを置いてしまって「野球盤(byエポック社)の“消える魔球”かよっ!」と令和の時代には意味不明のツッコミを入れる間もなく、床の上で大惨事が発生する恐れもある、この穴。
災いを招く底なしの魔穴の要素もありますが、ネコが顔を出してくれたら幸福が無限に湧く穴に変貌。
その「天国と地獄」の同居感がたまりません。
ネコの手の次の次あたりに役に立たなさそうで、大好きです。
それからこれも、このドラマに不可欠な要素↓
NHK土曜ドラマ『ひとりでしにたい』主題歌、椎名林檎「芒に月」&ライブ映像作品『(生)林檎博’24―景気の回復―』 6月25日(水)発売!
椎名林檎さんによる主題歌「芒に月(すすきにつき)」はミュージックビデオ(MV)がYouTubeでプレミア公開されています。

プレスリリースより
MVは現代の日本を投影していてカレー沢薫さんの原作にもドラマにもぴったりの世界観だと感じました。
「趣味は?」と聞かれたら「トロンボーンです。へ音記号も知らないのに四十(しじゅう)を過ぎてから始めました。当時、生まれた甥っ子がもう今年(2025年)から大学生です。でも中学校のブラスバンド部で初めてトロンボーンを吹いたという生徒の1年後よりも下手な気がします。続けることに意味があると思っています」と答えているので、ビデオの冒頭でロケットランチャー風に勇ましく武器のように登場するトロンボーンとファゴットのシーンには個人的に歓喜感涙。
トロンボーンのスライド管の部分ってシャッキーンと抜くと輝くサーベルのような趣きがあって「武闘派?」と思わせるフォルムです。
が、しかし…。
豈(あに)図(はか)らんや。
実は乳飲み子がちょっと戯(たわむ)れただけで使い物にならなくなることもあるほどに脆弱で、実戦には不向き。
スライド管は少しの曲がりや歪(ゆが)みが致命傷になるんです。
ふだんは文化系でおとなしいのに、その裏にはリーサルウエポン的な破壊力を秘めている武闘派…。
そんな文武両道のミステリアスなオーラを放ちながら、実はソプラノリコーダーにも負けそうな見掛け倒しのところが僕はすごく好きです。

トロンボーン(KING・3BPL)のスライド管

シャッキーンを抜くと、こんな感じ。輝いてますね。上が外管(そとくだ)で刀にたとえると鞘(さや)、下が中管(なかくだ)です。凹んだり曲がったりするとニッチモサッチモいかなくなるので、過保護なくらいの取り扱いが必要です
このMVは僕の脳裏で、ドラクロアの絵画「民衆を導く自由の女神」や第二次世界大戦中に“硫黄島で星条旗を掲げる米兵”の写真などのイメージとも重なります。
「戦後80年」の今年(2025年)。
MVに登場する武具のような楽器は言葉にできない大切なメッセージを発している気がして個人的に「芒に月」を「2025年日本の主題歌」に決定しました。
興奮のあまり独りよがりで暴走気味に持論を展開して、ごめんなさい。
ご覧になってない方も少なくないでしょうから、ドラマ「ひとりでしにたい」についてNHKの公式サイトを参照して、内容を紹介させていただきますと…。(注:一部、先述の内容と重複しますが、できれば気にしないでください)
主人公の山口鳴海(綾瀬はるか)は仕事に、趣味の「推し活」にと、独身生活を謳歌していました。
しかし、あこがれていたキャリアウーマンの伯母が思いもよらない孤独死。
これをきっかけに、焦って「婚活」を始めますが、年齢の壁によってあえなく撃沈してしまいます。
さらに年下の同僚男性から「結婚すれば安心って昭和の発想ですよね?」とバッサリ切り捨てられます。
そこで鳴海は「婚活」から180度方針転換をして「終活」について考え始めますが……という人類普遍かつ永遠のテーマをトコトン突き詰めた前代未聞の社会派「終活」コメディーだそうです。
「トンカツ」「串カツ」「チキンカツ」は僕のなかでは揚げ物系の「三大カツ」。
ドラマに登場する「推し活」「婚活」「終活」は人生の「活」系の「三大活」でしょうか?
これに「就活」が加わると「四天王」…?
それはさておき、「推し活」を見出しにした、こんなプレスリリースを見つけました↓
人生の“最後の推し活”「カープ棺」サンセルモが6月17日より発売
冠婚葬祭事業を展開する「サンセルモ」(東京都港区)がプロ野球球団「広島東洋カープ」の公式ライセンスを受けたオリジナルデザイン棺「カープ棺」を販売するという内容で…。
人生の締めくくりも「自分らしさ」を大切にしたいという声が高まる中、本商品はカープファンの“最後まで推しとともに旅立ちたい”という想いに寄り添う新しい終活の選択肢として誕生しました。
カープの球団カラーやロゴ、象徴的な赤ヘルをイメージした鏡面レッドなど、細部にまで“カープ愛”を感じられる特別仕様です
…とのこと。

カープといえば、綾瀬はるかさんは広島のご出身。
ということで、綾瀬さんに話題を戻すと…。
日経エンタテインメント!が「タレントパワーランキング2025」を発表!
流行情報誌「日経エンタテインメント!」7月号(2025年6月4日発売)がタレントへの興味の大きさを順位化した「タレントパワーランキング2025」を発表していまして…。
それによると「総合TOP10」は以下の通り。
1位 サンドウィッチマン
2位 大谷翔平
3位 マツコ・デラックス
4位 大泉洋
5位 阿部寛
6位 綾瀬はるか
7位 伊達みきお(サンドウィッチマン)
8位 富澤たけし(サンドウィッチマン)
9位 新垣結衣
10位 長澤まさみ
サンドウィッチマンは個別でもスゴいうえ合体したら最強になるという特撮ヒーロー並のパワー炸裂ですね。
昭和の変身ブーム時代の「超人バロム・1」を超えてる気さえします。
それはさておき、綾瀬はるかさんは全体で6位。
それもスゴいですが、「女優」ではトップで、「国民的女優」と称され、引く手あまたなのは当然。
そんなわけで、こんなプレスリリースもありました↓
ニューヒロイン「フジちゃん」誕生!『パン愛ドラマ 本仕込屋フジちゃん(予告篇・パッケージの秘密篇)』綾瀬はるかさん主演 パン愛ドラマCM7/1全国放送開始
「フジパン」(名古屋市)が「本仕込」の新CMとして綾瀬はるかさんが登場する「パン愛ドラマ 本仕込屋フジちゃん(予告篇)」と「パン愛ドラマ本仕込屋フジちゃん(パッケージの秘密篇)」の放送を始めるとのこと。

フジパンというと、いまだに1970(昭和45)年の「大阪万博」に出展された「ロボット館」がセットになってアタマに浮かびます。
「マンガの神様」と称された手塚治虫先生のプロデュースでした。
手塚先生といえば「鉄腕アトム」。
ロボットといえば、アトムですから手塚先生のプロデュースは水が高きから低きに流れるような自然の理(ことわり)だったような…知らんけど。
ちなみに、大阪万博開催当時、プロ野球の「東京ヤクルトスワローズ」のチーム名が「サンケイアトムズ」だったことをご存じの方も少なくなったのでしょうね。
余談でした。
一方、開催中の「大阪・関西万博」ではロボットって?
公式サイトをみると…。
“ロボットと人が共存できる環境”を会場内に構築し、ロボットによる施設内搬送、案内、清掃、警備といったサービス等を実施または展示することで、日々の生活の豊かさにロボットが寄与する未来の具体的なイメージを提供します。
…とのことで、子供のころはロボットっていうと「悪と戦う」みたいなイメージを持っていたのですが、大阪・関西万博で提供されている「具体的なイメージ」は「施設内搬送」とか「清掃」といった堅実な作業であることに、これもまた水が高きから低きに流れるがごとく納得。
ニュートンのリンゴのように重力に逆らう余地がありません。
で、「人類の進歩と調和」をテーマとした大阪万博開催の1970年から半世紀以上が過ぎた2025年にあらためて「未来って何」と考えています。
そして確実に言えるのは良くも悪くも大阪万博当時に空想していた「未来」と「今」は、けっこう違うということ。
もちろん、「きょう」を起点にした「あした」と同じで、翌日になれば「あした」は「きょう」の翌日。
「現在」にとって「未来」は逃げ水のように常に先にあるのですが……それはさておき。
少なくとも子供のころは21世紀になって「終活」という言葉が生まれ、それをテーマにしたドラマがテレビで放送されている世界は想像していませんでした。(岡崎秀俊)