プレスリリースを通して世相を探っているような気がする「プレスリリース探訪(略称:P探)」です。
突然ですが、「扇町ミュージアムスクエア」って、ご存じですか?
ビルの上に、緑色の恐竜が突き出た看板を懐かしく思い出した方もいらっしゃるはず。
ざっくり言うと…。
1985年に大阪ガスの遊休不動産活用事業として同社「北支社ビル」(大阪市北区神山町)を改装して開業した複合文化施設です。
大阪ガスの企業内研究所として86年に設立された「エネルギー・文化研究所」が発行する情報誌「CEL」127号(2021年3月)によると…。
施設内に200人収容の劇場、映画館、雑貨店、カフェレストランのほか劇団事務所や稽古場もあり、さまざまなジャンルがクロスオーバーするにぎやかな空間は、関西演劇の中心地として語られるようになっていきましたが、2003年に閉館。
「ブレイク前夜の『劇団☆新感線』や、八嶋智人が所属する『カムカムミニキーナ』の作品が上演されるなど、今や押しも押されぬ存在となったアーティストたちの若き時代を支えた」(同誌)のです。
もちろん、僕も行きました。
ドキュメンタリー映画『ハーヴェイ・ミルク』をここで観たのをおぼえています。
そんな若者文化の発信地だった施設のコンセプトを継承して、次世代のアート発信拠点をめざす施設ができるようです。
そのプレスリリースがこちら↓
大阪に新劇場オープン!『扇町ミュージアムキューブ』が2023年10月に開館
株式会社シアターワークショップ(本社:東京都渋谷区、代表取締役:伊東正示)は、大阪・扇町(大阪市北区)に新たにできる医療複合施設『iMall(アイモール)』(運営:ホロニクスグループ)内に、文化・コミュニティを創造・発信する拠点として、『扇町ミュージアムキューブ』を2023年10月にオープンいたします。
…とのことで、
250席、100席、50席の劇場空間をはじめ、映画・音楽・舞踊・伝統芸能・美術・体験型講座など、あらゆるアートジャンルが集まる、10個のスペース=CUBEからなるシアターコンプレックス
…だそうです。
なんだか個人的にワクワクするのですが、あなたはいかがですか?
演劇といえば、こんなプレシリリースも↓
演劇作品300本以上を【無料】で楽しめる!登録劇団数1000団体以上のオンライン観劇サービス「観劇三昧」
株式会社ネクステージ(大阪府大阪市 / 代表取締役:福井学)が運営するオンライン観劇サービス「観劇三昧」で取り扱っている無料配信作品が300本を突破いたしました。
…とのことで、大阪の会社というのが嬉しいですね。
それから、こんなお知らせも↓
参加するすべての人を“つなぐ”演劇祭\関西発信でスターを発掘する!/『関西演劇祭2022』開催のお知らせ第2弾!
関西演劇祭とは…。
2019年9月にスタートした「関西演劇祭」。“つなぐ”をテーマに、劇団・お客様・審査員やスタッフなど、参加するすべての人をさまざまな形でつなぐ演劇祭として開催し、クリエイター、俳優など新たな才能を関西から発信します。はやくも4回目となる今年も全国から多数の参加エントリーをいただき、有名無名問わず、個性派の10劇団と共に11月の演劇祭を創ってまいります。
…とのことです。
また…。
20年以上の歴史をもつ『最強の一人芝居フェスティバル INDEPENDENT:22』 全国ツアーや海外展開も経て今年も開催決定
というプレスリリースもあって…。
株式会社INDEPENDENT(大阪府大阪市、代表:相内唯史)主催、『最強の一人芝居フェスティバル INDEPENDENT:22』が2022年11月24日 (木) ~2022年11月27日 (日)にインディペンデントシアター2nd(大阪府大阪市浪速区日本橋4丁目9-5インディペンデントシアタ-2nd)にて上演されます。
…とのこと。
関西国際空港が開港する1994年ごろ、しきりに「関西復権」が叫ばれたような記憶がありますけれど、現実には東京一極集中が進んで、日本そのものも「失われた30年」といわれる状況に陥りました。
それは「地方」の衰退の進行とも軌を一にしているようにも見えます。
そういう意味で、逆にいうと「地方」が元気になれば、日本にも活力が湧き上がってくるかも、と妄想してみましたが、いかがですか。
で、文化というのは地域の活力の指標のようなものであると思うのですが…。
関西の演劇が盛り上がると、日本の上昇機運が高まるきっかけになりませんかね。
根拠はまったくないですけど、僕は、なるような気がします。(岡崎秀俊)