【P探】プレスリリースを通して世相を探っているような気がする「プレスリリース探訪(略称:P探)」です。

唐突ですが…。

「まさか!自分が?」

そして…。
「とうとう来たか!」という相反する言葉がミキサーでガァーっとかき混ぜられたような気分でした。

言葉が粉微塵にされて、それを懸命に寄せ集めて整理されたカタチにしようとしている自分がいました。

何のことかというと…。

今月初めPCR検査で「陽性」と判明したときの頭の中の状態です。

発熱などの症状もあったので、ホテルでの宿泊療養も体験しました。

で、そのとき、部屋から出られず暇だったので、色々と考えたのが、記憶について。

大雑把に表現すると、記憶には「動画」と「静止画(写真)」があるということでした。

どこで感染したのかなぁ、と記憶をたどると、音や香り、味、触感などが伴う思い出の記憶は動画ですが、そうではない静止画の記憶があります。

それは何かというと、以前に見た「写真」の記憶なんです。

たとえば自分の幼いころの写真とかもそうですが、宿泊療養中に出された弁当もスマホで撮影していたので、食事の記憶は「静止画」です。

つまり写真なので、動かないのは当然なんですけど、ざっくり言ってしまうと、写真がなかった時代の人々の記憶は、すべて動画ということになるのかもしれません。

スマホで気軽に写真を撮る機会が増えたので、もしかしたら人々のなかには「静止画」の記憶が増えているのかもしれません。

(もちろん、言葉や絵の記憶は別)

そういう意味で、人類の歴史の長さから考えると記憶と写真の関係は比較的、新しいといえますよね。

というわけで、最近、気になったのが、このプレスリリース。

「平間 至 写真展 すべては、音楽のおかげ Thank you for the photographs!」  4月2日(土)~5月8日(日)美術館「えき」KYOTOにて開催!

プレスリリースの説明を借りると、平間さんはタワーレコードのキャンペーン「NO MUSIC, NO LIFE.」をはじめ“音楽が聴こえてくるような躍動感あるポートレート”で人気の写真家。

のん 2017年 (C)taru Hirama

「元々写真は動きもない音もないものだけど、そこから動き出しそうな、聞こえそうな、そんな写真を求めていたんだと思う」という平間さんのコメントに、ものすごく興味を覚えました。

実際、報道写真などには動き出しそうで音が聞こえそうだと評価される例が少なくありませんが、それとは違うのは明らか。

躍動感と一体になった音楽を、写真という動きも音もない世界に昇華させる試みといえるのかも。

静止画でも動画でもない作品として「写真」と「記憶」の新しい関係性を開拓している気がします。

「何か」と「何か」の従来の関係性を変化させて新しい感覚を開拓するのもアートの役割ですからね。

そこで、こんなイベントもあります。

アートに自然にライブに落語!?開催4年目を迎えた超人気体験型アートイベント『新感覚ストア2022』3月18日~奈良県生駒山にて開催決定!

「新感覚ストア」では普通のアート展覧会にはない様々なイベントも行われる。アート作品や小物の販売、カフェ&バー、ライブイベントやトークショー、子供向けワークショップなど、親子でもカップルでもお一人様でも、子供から大人まで楽しめるイベントとなっている。

…だそうです。

会場完成イメージ図

アートイベント『新感覚ストア2022』会場完成イメージ図

個人的に参加したいと思ったのは「恥部神社」というイベント。

みんな恥ずかしい思い出を抱えて生きている!でも、他人の恥ずかしい話ってめちゃくゃ面白い!皆さんの恥ずかしい思い出を黒歴紙に書いて、恥部神社にご奉納しませんか?一枚ご奉納する度に、他の人が書いた黒歴紙がもらえます。自分の恥部を振り返り、他人の恥部を知り、強く生きていこう。

…とのことで、1回100円です。

先に、従来の関係性を変化させて新しい感覚を開拓するのもアートの役割みたいなことを書きましたが、印刷会社とオーディオの会社がコラボしてこんな実験をするようです。

凸版印刷とJVCケンウッド、メタバース上で音楽ライブの実証実験を実施 2人組音楽ユニット「どんぐりず」のバーチャル音楽ライブを通じて、メタバース上における音楽ライブ演出と大規模同時接続の両立を検証

メタバースは、ユーザー同士がアバターとして交流できる3次元の仮想空間です。

DONGURIZU Live at UNIVERSE

この実証実験では仮想空間上の音楽ステージを舞台に…

アバターに扮した2人組音楽ユニット「どんぐりず」がライブを行います。観客もオリジナルアバターとしてライブ会場に入ることで、現実空間では味わうことのできないメタバースならではのライブ演出や、アーティストの世界へ没入する新たなライブ体験の提供を目指します。

…とのこと。

国同士の関係とか、一筋縄ではいかない現実もありますが、今回はこのへんで!

最後までご覧いただき有り難うございました。

(岡崎秀俊)