プレスリリースを通して世相を探っているような気がする「プレスリリース探訪(略称:P探)」です。

自分も含めて世界のみなさんに「お疲れさまです」と声をかけたい気分で、早く、この「です」が「でした」と過去形になればいいですね。

オジサンたちが唾液の飛沫を浴びせ合っているような“密”な居酒屋を撮影した1年以上前の映像を見ると、不思議な気分になりませんか? 僕はなります。当たり前の日常って簡単に、どこかへ行ってしまうのだな、と今さらながらに実感しました。

暮れも押し詰まり、今年を振り返りますと、新型コロナと完全に無縁の思い出を探すのがものすごく難しいのですが、みなさんはいかがですか?

で、チェックしたのが、このプレスリリースです。

18万件の企業発表から振り返る2020年企業動向! PR TIMES年間プレスリリース件数推移、前年比、注目ワード、業界別分析を公開

プレスリリースを配信している「PR TIMES」社では、発表企業がプレスリリース内容に関係するキーワードを最大10個登録することができるそうで、今年1〜11月に配信された18万4050件のプレスリリースのキーワード登録総数は140万6819件。

で、
最も多く登録されたキーワードは年間総合でやっぱり「コロナ」でした。新型コロナウイルスの関心が高まった3月以降は10月まで「コロナ」関連がずっと1位。その連続記録を阻んだのが11月の「クリスマス」で、個人的にはサンタクロースがコロナを撃退するシーンが浮かびまして、「ありがとう」と言いたくなるほどです。プレスリリースキーワードランキング

ちょっと視点を変えてみて、仕事を探している「主婦」の方々を対象にしたアンケート調査も見てみますと…。

【主婦のトレンドランキング2020】主婦も“オンライン飲み会”!コト部門 1位に/モノ部門1位は“マスク” 手作りした人多数

主婦に特化した求人サイト『しゅふJOBパート』(事業運営者:株式会社ビースタイル メディア/本社:東京都新宿区、代表取締役社長:小牟田斉美)は、「2020年のトレンド」について求職中の主婦層を対象にアンケート調査を行い、ランキング形式でまとめました。(有効回答数:254件)

…というわけで、結果は、

各部門の5位以内のほとんどを、新型コロナウイルス関連のキーワードが占めました。いかにコロナ中心の1年だったかを表す結果となっています。

一方、

コロナ以外でランクインしたのは「鬼滅の刃」。コンテンツの面白さに加え、自粛ムードの中、自宅でも楽しめるエンターテイメントとして強い需要があったと感じられます。

主婦のトレンドランキング2020…とのことで、やっぱり「鬼滅の刃」は今年の外せない話題で、
こんなプレスリリースを見つけました。

東映太秦映画村「鬼滅の刃 京ノ御仕事 弐」混雑状況をスマホで確認できるサービスを提供開始

東映太秦映画村では当イベントに多くの来場者数が見込まれると想定し、「密」を回避することを目的に(中略)Webサイト上で特設会場、展示会場の混雑状況をリアルタイムに配信します。

やはり、「密」の回避…。当然ながら「鬼滅の刃」をしてもコロナは手強いです。

そこで、とにかく笑いたいな、と思って見つけたのがこれ!

2021年初春、次世代の落語家・狂言師・漫才師が銀座・観世能楽堂に集結!令和時代の新感覚ライブ『狂宴御芸~狂言お笑い共宴~』

江戸時代の日本で成立し、現在まで伝承されている伝統的な話芸である「落語」、室町時代から伝わる猿楽から発展した日本の伝統芸能で、猿楽の滑稽味を洗練させた笑劇である「狂言」、平安時代に始まった古来の萬歳を元にし、近畿地方で独自に発達したとされる、2人の会話の滑稽な掛け合いの妙などで笑わせる演芸・話芸である「漫才」。それぞれの“芸”が違う時代に生まれ、独自の発展進化を遂げてきた落語・狂言・漫才を、能・狂言の聖地「二十五世観世左近記念観世能楽堂」にて、令和の時代に堪能いただけるライブとなります。

…で、さらに、

ライブ開催に先駆け、2021年1月27日(水)には、狂言師・野村萬斎監修、野村太一郎主演・演出の『新作能「白雪姫」』DVDを一般発売します。無観客上演において、カメラが自在に動き回ることで実現した新作能「白雪姫」を、“最高の映像美“と共にお楽しみください。

…コロナ禍のなかでの新しい試みが、これまでにない表現も開拓されているようです。

コロナ前の“普通”が戻るにはまだ時間が必要ですが、悪いことと良いことは表裏一体だともいいますから、今だからこそできることを僕も何かやってみたいと考えています。みなさんもいかがですか?

では、よいお年を!

(岡崎秀俊)