辟邪絵(へきじゃえ)の「神虫(しんちゅう)」

「辟邪絵」の「神虫」奈良国立博物館蔵 紙本著色 縦25.8㎝ 横70.0㎝ 平安~鎌倉時代(12世紀)

動物や想像上の生き物が表現された仏教美術などを紹介する「わくわくびじゅつギャラリー『いのりの世界のどうぶつえん』」が奈良国立博物館東新館(奈良市登大路町、奈良公園内)で開かれている。9月8日まで。

「どうぶつたち」はなぜ、仏や神の世界にさかんに登場するのか、その秘密に迫ります―というテーマで、親子向けに企画された。「犬形埴輪(いぬがたはにわ)」など日本で仏教美術が本格的に生み出される以前の「祈り」に関わる動物造形も合わせて計65件を展示。前期(8月18日まで)と後期(8月20日から9月8日まで)で展示替えがある。

犬形埴輪(奈良国立博物館)

犬形埴輪 (伝・茨城県東海村外宿出土)奈良国立博物館蔵 高41.2㎝ 古墳時代(6世紀)

展示作品の中には善神が悪鬼を懲(こ)らしめる様子を描いた「辟邪絵(へきじゃえ)」5幅のうち3幅(「栴檀乾闥婆」「神虫」「毘沙門天」)=前期展示=など国宝5件をはじめ、 奈良・法隆寺の「孔雀明王像(くじゃくみょうおうぞう)」(後期展示)など重要文化財18件が含まれている。

一般520円、大学生260円、高校生以下(及び18歳未満)、満70歳以上は無料。

休館日は毎週月曜日(8月5日、12日は開館)。

詳細は奈良国立博物館のウェブサイトで。