第3回  大きな円と小さな円。鳥の尾羽で押す

洲濱紀子さんのゆるゆる動く太極拳の3回目です。ここで行う太極拳は「二十四式太極拳」といって、古くからある太極拳の数ある動きの中から二十四手をとりあげてまとめたもの。全体で10分ほどですが、何回かに分けてご紹介しています。

今回のポイント、まずは「大きな円運動と小さな円運動」。おなかの前で両手で大きく円を描いたら、次に小さいボールをすくうようにして、下投げで遠くへ飛ばすように腕を伸ばします。そして、その手を戻してきて「鳥の尾羽をつくって押し出す」ところ。戻した手を寄せて、両手首の内側同士を重ねて「鳥の尾羽」をつくります。このとき、右手と左手の手のひらは逆向きです。

今週の目標:(7)左攬雀尾(8)右攬雀尾

topic_01「おなかの前で大きく円を描く」
topic_02「小さなボールの底をすくって飛ばす
topic_03「鳥の尾羽で押す、引き寄せ、おさえて押す」

(7)左攬雀尾_ズオランチュエウェイ
「鳥の尾羽の形をつくって防ぐ型です」と先生。
「防ぐ」って何?あ、そうか。太極拳は「拳」なのでそもそも闘っていたのでした。防御するというわけですね。雀の尾っぽで防ぐなんて、大丈夫?と思ったら、「孔雀」の「雀」だそうです。ちょっとは強そう。「孔雀の伸びやかな尾羽をイメージしましょう」。
このとき、両手首を合わせます。手のひらは外側が内向き、内側が外向きです。
「影絵で遊ぶときは両手のひらを自分の胸に向けますが、ここでは手首の内側同士を合わせるように」。

(8)右攬雀尾_ヨウランチュエウェイ
(7)と同じ動きを、左右対称に反転して動きます。
「左右同じ動きをすることで、自分の体の動きの違い、重心の取り方の違いなどに気づくかもしれません」
なるほど、体にはクセがありますからね。
「手など上半身の動きに気をとられますが、下半身の体重移動なども気をつけてみましょう」

いろいろ気をつけるポイントがいっぱい。難しいなあ。ま、とりあえず一緒に動いてみましょう。1分33秒です。

つづきはこちら。

前回はこちら。

二十四式全部はこちら。10分39秒です。

by 塚村真美

洲濱紀子 大学在学中「花形文化通信」編集部に出入りする。卒業後は広告代理店や出版社に勤務。2000年より太極拳を始める。産経新聞や神戸新聞のカルチャーセンターで指導するほか、中国茶の黄安希さん主宰「無茶空茶」の朝のサロンで太極拳を教えている。web版「花形文化通信」では過去記事の文字入力を担当。