「ネルウァ」の健康を支えてくれる良い薬

by 丸黄うりほ

①7月13日の開花以来、毎日6個〜40個の花が咲いています

②30個くらい実になったかな?

③ベランダの床すれすれとか、変なところに実ができがち

④葉陰にできているのも多くて数えにくい

⑤そんな「ネルウァ」を守ってくれてる良い薬たち!

ついに我が家のベランダを端から端まで占領し、ローマ皇帝のように君臨している、千成ひょうたんの「ネルウァ」。

7月13日に咲き始めた花は、その後3週間以上にわたって1日も途切れることなく咲きまくっています。だいたい雄花が雌花の5倍ほど咲いていて、多い日で1日40個ほど。少なめの日でも6個ほどは咲いており、毎晩の人工授粉作業にこちらが疲れてくるほどです(写真①)。

もしもこれらの雌花全部が実になっていたら、すでに50個か60個くらいはできていたと思いますが、ふくらみかけてしぼむものもあり、ざっと見たところ現在で30個くらい実がついているようです。葉陰に隠れているのも多くて、まともに数を数えることが難しい(写真②③④)。

そんなふうに一見好調そうな「ネルウァ」ですが、育て主としてはまあまあ心配しています。今は元気そうにしていますが、親蔓に亀裂が入ったままですし、連日の酷暑で葉が下向きになり、いつ夏バテで倒れるか気が気ではありません。ひょうたんには「成り疲れ」と呼ばれる現象がありまして、実をたくさんつけたときに体力を消耗して、そのまま枯れてしまうことだってあるのです。

もともとあまり強い性質でなさそうに思われる「ネルウァ」を支えてくれているのは、良い薬たちです。そんなわけで、いまローテーションを組んで投薬中の我が家の常備薬を紹介しますね。

写真⑤に、良薬たちを並べてみました。このなかで最もすごいと思うのは、真ん中においた箱入りの「ベンレート」です。これは殺菌剤なんですが、ほかの殺菌剤が予防の効果しかないのに比べて、「ベンレート」にはつる割れ病などの治療効果も期待できるのです。ただ、同じ薬ばかり使っていると菌のほうにも耐性がつくらしいので、時々は「トップジン」も使ったほうがよいみたい。蔓や葉を剪定した切り口に塗るタイプのチューブ入り「トップジン」も今や我が家の必需品となっています。

そして、この時期の肥料は、固形タイプよりも即効性のある液肥が断然おすすめです。標準タイプのハイポネックスと週替わりで使うと効果抜群なのが、写真⑤中央の「開花促進ハイポネックス」。つるボケ気味で花が咲かない時でも、これを2週連続で使うと花がついてきます。受粉した花がしぼみがちだなと思ったときも、これを与えればかなりセーブできる。本当に魔法のお薬みたい!

そして、殺菌剤や液肥ほどはっきりと効果が出るというよりも、じわっと効いているなと感じるのが、活性剤です。黄色いボトルの「リキダス」は、葉の色がよくなると感じます。茶色のボトルの「メネデール」は、蔓の先端や巻きひげが元気になってくる、新たな芽が出てくる。「リキダス」と「メネデール」を週替わりで与えているから今のところ「ネルウァ」はなんとか体力を保ち、夏バテせずにすんでいるのではないかと思います。

最後に、「リキダス」の隣に立っている黒いのは薬ではなくて懐中電灯です。この懐中電灯はランタンにもなるタイプで、めちゃくちゃ便利。毎日の授粉作業に欠かせない相棒となっています。ありがとう、良い薬と良い道具!

(803日目∞ 8月4日)