「ぽんず」、君は2つも実をつけていたんだね!
by 丸黄うりほ
5月14日(512日目)のひょうたん日記で初登場し、5月19日(515日目)の日記で、西成のゲストハウス「ココルーム」の庭に定植してもらったことをお伝えしていたひょうたん、イプの「ぽんず」。ミュージシャンの垣井しゅうゆさんが面倒を見てくださっているので「ぽんず」と名付けられたそのひょうたんから、思いがけない便りが届きました!
なんと、「ぽんず」は、知らない間に2つも実をつけていたのです!
この「ひょうたん日記」で最後に「ぽんず」の様子をお伝えしたのは、6月16日(535日目)でした。その後、しょうゆさんからの連絡がぱったりなくなったので、私はてっきり「ぽんず」がグリーンカーテンと化している。つまり、蔓や葉ばかり茂って、一つも実をつけていないのだろうなと思っていました。実際、うちのイプ「ドミティアヌス」も花が遅く、6月の時点では実のなる気配はまったくなしでしたから……。
しょうゆさんも、当時はおそらく同じように思っていらしたのでしょう。最近いただいたメールから引用させていただきますと……。
「ぽんず」のことをご報告しなければと思いつつ、すっかり遅くなり申し訳ありません。週に2回ほど朝夕ながめて、孫蔓も元気に育ち……。ただ後ろの南海(電車)のフェンスを越えるとまずいので、向きの調整をしていました。8月ごろか、ある日急に手の届かないところへ行ってしまい、もう庭に委ねることにしました。いちじくやらの葉が茂っているので下からは見えなくなったのです
写真①をご覧ください。「ぽんず」を定植してもらったフェンスの前で撮影されたものです。おそらくこれは7月ごろでしょうか。そして、写真②はお便りにある8月ごろの様子でしょう。ハート型をしたひょうたんの葉と蔓が、庭に植えられた他の植物たちに絡みつき、高い高いところまで行ってしまったのがわかります。この後は、蔓の先で何が起こっているのか下からは見えなくなってしまった。花が咲いていたのも気づかれなかったのでしょう。
再び、しょうゆさんからのお便りを引用します。
そして9月のある日、高く伸びていた二股の茎(蔓)が枯れて下に落ちていました。もうがっかり。うりほさんになんというたらいいのか……。ところが9月30日、かなよさん(注・上田假奈代さん・ココルーム主宰)が写真を送ってくれました。2つなっていたのです。高いところの枝に茎がからまってぶら下がっていました
なんとしょうゆさんも気づかない間に、「ぽんず」は2つも実をつけていたというのです!受粉は虫たちが自然に行ってくれた。そして、おそらく蔓が枯れて落ちてしまったのが逆に功を奏して、下からも実がなっているのが見えるようになったのでしょう。写真③をよくみると、2つぶら下がっているのがわかりますよね!
さて、その2つのうちの1つは網でとってすでに収穫。現在はベランダで干しているそうです。もう1つはまだ木の上にいて天日干しの状態なのだとか。(写真④、⑤)
「ぽんず」の表皮は緑色が濃く、白いまだら模様がきれいに入っています。形は少し上の部分が長め。同じ品種のイプなのに、我が家の「ドミティアヌス」とはだいぶ違う見た目をしています。苗によってこういうバラツキがあるのも面白いですね!
「たった2つでしたが、かわいくてうれしいです」と、しょうゆさん。
いやー、私も本当にうれしいです!たった2つというより、「人知れず2つもなっていた!」という驚きで胸がいっぱい。
収穫後、2つの実は何になるのでしょう?せっかくミュージシャンに育てていただいたので、やはり楽器になれたら面白そうだなぁ……と私は密かに思っているのですが。
(625日目∞ 10月26日)