瓢箪山稲荷神社 夏越の大祓

by 丸黄うりほ 

①瓢箪山稲荷神社にお参りしました

②形代祓のヒトガタとミニ茅の輪

③形代をご神木の桜と一緒に焚きあげてくださいました

④本殿前にはひょうたん型をした茅の輪が

⑤左、右、左と「ひょうたん型」にくぐります

 

6月30日、東大阪市の瓢箪山稲荷神社を参拝してきました。

夏越の大祓(なごしのおおはらえ)は、日本中の多くの神社で6月末に行われる神事です。昔から梅雨の時期は疫病が流行ったり、農作物の病気などもこの時期に多く出てくるということで、疫病除けに茅の輪(ちのわ)くぐりが良いものと考えられていたといいます。茅の輪くぐりをすることで、半年間のケガレを祓い、残り半年間の無病息災を祈願するのです。

通常、茅の輪は円形をしていることが多いのですが、こちらの茅の輪はなんとひょうたん型をしています! 大きな円形の茅の輪の左上に、もうひとつ小さな輪があるのがわかるでしょうか(写真④)。このような形の茅の輪は、おそらく全国でもここだけだと思います。

2年前のひょうたん日記(77日目)でも、瓢箪山稲荷神社茅の輪くぐりの紹介をしているのですが、このときは夏祭りの日でした。なので、夏越の大祓の神事に参列させていただくのは今年が初めてです。

神事は午後3時から。私は30分くらい前に社務所にうかがい、形代をいただきました(写真②)。ヒトガタに切り抜いた紙に名前を書いて、それを体にふれさせ、三回息を吹きかけて身代わりになっていただくのです。

定刻になると、夏越の大祓の参列者全員が本殿前に集まりました。祝詞が詠みあげられ、きぬが裂かれる音がしました。この音によって、悪いものが祓われるようです。さらに、ご神木の桜の枝とともに形代を焚き上げてくださいました。

茅の輪くぐりは神職の方を先頭に、参拝者が列になって行いました。「祓い給え、清め給え、守り給え、幸へ(さきわえ)給え」と唱えながら、まず左にくぐり、次は右にくぐり、もう一度左にくぐる。この足取りが8の字を描く形、つまりひょうたん型の動きになっているのが、ひょうたん好きにとってはまたうれしい。

現在、我が家のベランダで育てているひょうたんは、どうやら蔓ボケしてしまったようで、一向に花の咲く気配がありません。その原因となったのは、私の失敗。私の無知です。「神様、どうかこれまでのツミとケガレをお祓いください。そして、下半期のひょうたん活動をどうぞお守りください」と、私は心からお祈りしました。

瓢箪山稲荷神社の茅の輪は、8月7日まで毎日くぐり祓の参拝ができるそうです。また、最終日の午後3時からも大祓の神事が斎行されます。ひょうたん好きのみなさんもお参りなさってはいかがでしょうか。

(546日目∞ 7月1日)

  • 丸黄うりほ ライター・編集者。ひょうたんをタネから育て、その実から音の出るものを自作し、演奏する楽団「ヒョウタン総合研究所」立ち上げ所員。ソロで「オール電化ひょうたん」としても活動中。ひょうたん栽培歴は15年ほどになるが、畑がないので毎年マンションのベランダでプランター栽培している。今年はイプ「ドミティアヌス」を栽培中。「花形文化通信」では、ほかにインタビュー記事を担当。
  • ふじっこさん 「ヒョウタン総合研究所」所員。ひょうたん栽培3年生。今年は5品種5苗を畑と庭で栽培。丸黄への報告と写真提供でリモートひょうたん活動中。