UFOがやってきた!

by 奥田亮

 

栗や果物が特産の、こちら長野県小布施町は、10月が一番の観光ハイシーズン。昨秋は台風19号の被害、その後のコロナで、ずっと閑散としていましたが、今秋久しぶりに賑わいを取り戻しました。我が古本屋もお蔭さまで多少の恩恵はあり、ふだんよりは多くのお客さまがお訪ねくださいました。といっても、町中の喧噪から離れて「静かで落ち着くわね」と喜んでくださる程度ではありましたが。まあ、暇で静かなのが古本屋の使命みたいなところがありますので、そういう意味では役割を果たしたのではないかと思っております。

そんな賑わいも11月も3日の祭日を過ぎたあたりからは、町を歩く観光のお客さまもめっきり減って、静かな日常が戻りはじめました。

秋晴れの快晴が続き、気温も高めの日が続いたので、ああこれはもう水漬けイプの中身出し洗浄第2弾を敢行せざるをえないなと腹をくくりました。第1回目にあらかた中身が抜けた2つは、もう取り出してそのまま乾燥に入ってもいいかなというレベルになっていましたが、もう1回きれいな水に漬けて臭いを少しでも軽減させることにしました。残りの2つも今回でかなり中身が出ましたので、次回取り出して乾燥に入ることにしました。ただ、そのうちの一つは、表面のヌメりのために何度も手から滑り落ち、地面にゴンゴン打ちつけてしまったので、クラッシュが入ってしまいました。もしかしたらこのイプは成長が不十分で少し皮が薄いのかもしれません。乾燥させて様子をみて、それなりの使い方をしようと思います。

そんな中、UFOがやってきました! あ、ひょうたんの、ですよ。本編のひょうたん日記で紹介されていた大阪北浜のカフェバー「フレイムハウス」の美佐子さんが、信州旅行のおついでに立ち寄ってくださり、わざわざ収穫した4つのUFOのうちの1つをご持参してくださったのです! バタバタと時間のない中、うやうやしく包まれたUFOを手渡してくださいました。あの時間だけ、なんだか時空が歪んでいたような気がします。ここにもまた瓢縁が繋がっておりました。美佐子さん、ありがとうございます!

はじめて見るUFOは、つるんとしていて扁平なメロンのようです。なぜか今年は、育てていないのに生ヒョウタンがやってきます。しかも、今まで見たことがなかった、くびれのない品種ばかり。

何を作ろうか楽しみではありますが、その前にこのUFOも水漬けの儀式が待っているのですね。う〜ん、でれろん。

(390日目∞ 11月9日)