新入所員のひょうたん楽器作り

by 丸黄うりほ

▲「ヒョウタン総合研究所」新入所員のふじっこさん

▲「奥田式ひょうたん笛」(上)と「ひょうきん(琴)」を制作

 

私はひょうたんを育てて、その実から自作楽器を作り、演奏するという活動をしています。その活動には、ソロプロジェクトの「オール電化ひょうたん」と、4人組の楽団「ヒョウタン総合研究所」という二つの形態があります。「ヒョウタン総合研究所」は昨年末までは「ヒョウタン総研インターナショナル」という名前で活動していたのですが、2020年より名称を改め、メンバーも入れ替わって再始動することになりました。

「ヒョウタン総合研究所」に新しく加わったふじっこさんは、去年ひょうたんにはまって栽培をスタートしました。ヒロコ、ジュンコ、ミチコと名付けられたひょうたんのことをここで何度か紹介したこともありますので、覚えてくださっている方もいるでしょうか? (90日目137日目147日目)。どの苗もちゃんと実をつけてくれて、収穫・水浸け・乾燥まで終了しました。

ということで、あとはひょうたんを楽器にしてやるだけです。

先週末、ふじっこさんと私は、茨木市にある工房「リノベのいばらき」に集まりました。この日、私はビリンバウ(的なもの)とカリンバ(的なもの)を作ってみたのですが、そのことについては後日改めますね。

ふじっこさんがまず作ったのは、「ひょうたん笛」です。この笛の作り方ですが、ふじっこさんによると「ネットで探してもまったく出てこない」とのこと。私は師匠の奥田亮さんに教えてもらったのですが、確かにこの笛の作り方を他所で聞いたことがありません。

「奥田式ひょうたん笛」の作り方は、簡単だけどちょっとしたコツがあります。まず吹き口を決めて開け、息を吹き込んで音が鳴る位置を確保します。それから、息が当たらない位置で、かつ持ちやすいところに音階の穴を開けるのです。吹き口に竹をつけると音が出しやすくなります。ひょうたんの形や大きさ、皮の厚みなどによって音色の異なる笛ができます。ということで、ふじっこさんは形の違う千成ひょうたんで笛を二つ制作。

次に作ったのは、やはり奥田式のひょうたん打楽器、その名も「ひょうきん(琴)」です。千成ひょうたんを小さいものから順に並べて、竹で作った柵に並べていきます。これだけで微妙な音階が奏でられるのです。竹はふじっこさんの家の裏山に生えていたもの、そしてひょうたんは自家栽培。ペイントした千成たちが、太陽系惑星のように並んだとても可愛い楽器になりました。

 

※次回198日目は1月27日(月)にアップします。