ひょうたん目当てでタカラヅカ???
by 丸黄うりほ

①花の道を歩いて、宝塚大劇場へ!

②各組トップスターと公演中『RYOFU/ 水晶宮殿(クリスタルパレス)』の大型パネル

③『宝塚歌劇 月組公演 RYOFU/水晶宮殿(クリスタルパレス)』パンフレット
何十年かぶりに、宝塚大劇場に行ってきました。なんと、『宝塚歌劇 月組公演 RYOFU』に「ひょうたんが出てきますよ!」とフォトグラファーの水野真澄さんが教えてくださったのです。
最近は「ひょうたん日記」をお読みいただいている方からひょうたん情報をいただくことが多くなったのですが、まさかタカラヅカにひょうたん目当てで足を運ぶことになるとは思いもしませんでした。(おそらく、タカラヅカのほうでも、ひょうたん目当ての観客は想定外だと思います……!)
最初に声をかけてもらった日程は無理だったので、新たにチケットを手配してくださったのですが、人気がありすぎて普通に取るのはかなり難しいそうです。ファン同士の人脈を駆使して入手してくださったのは、千秋楽に近い5月16日の公演。その日もみごとに満席でした。
私のチケットはS+席で、真ん中に近くてとても見やすい位置。さらに水野さんは私の分まで双眼鏡を用意してくださるという周到さ。
『RYOFU』は、サブタイトルに「三国志炎戯」とあるように、『三国志演義』にインスパイアされた作品でした。史上最強の武将と謳われた呂布奉先(りょふ・ほうせん)を主人公に、血と愛と罪が華やかに燃え上がるピカレスクロマン。脚本・演出は栗田優香さん。そして、呂布に扮するのはもちろん月組トップスターの鳳月杏さんです。
開演前にパンフレットを見ながら、軽くストーリーを予習しました。時は189年。古代中国で并州(へいしゅう)を治める丁原(ていげん)に忠義を尽くす呂布ですが、じつは密かに并州を奪おうとしています。丁原の息子たちを葬り、娘の雪蓮を誘惑し、娘婿として并州の地と兵力を手に入れ、それを足がかりに天下を取るというのが呂布の野望。
ひょうたんが、どのシーンで出てくるか。邪な私のいちばんの関心はそこだったのですが、すでにこの日の観劇が7回目(!)だという水野さんは、「第6場ですよ!」と事前に教えてくださいました。
幕が上がるとオープニングから処刑のシーン。第1場も戦争シーンで、非常にアクティブでダイナミック。第2場には娘役トップスターの天紫珠李さん扮する雪蓮が登場して、やっと柔らかく優しい雰囲気になりました。
注目の第6場は、呂布と雪蓮の婚礼シーンです。私は双眼鏡を目に当てて、今か今かと待ち構えていました。
呂布と雪蓮がいるステージの下のほうに、司儀と巫女ふたりの三人組が現れました。片方の巫女が持つ供物台には、二つ割りにした肌色のひょうたんがのっています!
お酒をつぐポーズのあと、巫女が台を持ち階段を上がっていきます。呂布と雪蓮がひょうたんを手にとって持ちあげ、注がれたお酒を飲み干します。この時、最もはっきりと、ひょうたんが見えました!
めくるめく展開の中で、ひょうたんが現れたのはその一瞬だけでした。私は水野さんから「第6場ですよ」と事前に聞いて集中していたのでひょうたんだと分かりましたが、何も知らなかったら見過ごしてしまったかもしれません。このひょうたんに気がつくとは、水野さんすごすぎる!
「何回目に観たとき、ひょうたんだと気付いたんですか?」と私がきくと、水野さんは「1回目」との返答。さすが目のプロ、写真家です。「ものをよく見る習慣があるからかな。それと、丸黄さんの「ひょうたん日記」の影響」と、にこにこしながら話してくださいました。水野さんにもいつの間にか「ひょうたんeye」が装備されていたのですね(うれし涙)!
野心家の呂布と、純な心を持つ雪蓮の愛は悲しい結果となるのですが、その後の意外な展開も含めて、まったく目が離せない全15場でした。後半のレビュー『水晶宮殿(クリスタルパレス)』では、がらりと違う雰囲気の衣装に身を包み、鳳月杏さん、天紫珠李さん、月組スターたちが再び登場。文字通り、夢のように華やかな舞台にうっとりさせてもらいました。
月組トップスターのお二人が来年の大劇場公演で退団されるという重大発表があったのは、その3日後のこと。びっくりして水野さんにメールをすると、「悲しいですが世の習い(呂布の言葉)なので」という返信が……(涙)。
「今回のは恐ろしくかっこいい鳳月さんと、かわいらしい鳳月さんの両方を見られる演目でした。丸黄さんに見てもらえてよかったです」とも。こちらこそ、ありがとうございました!
宝塚大劇場での『RYOFU』公演は終わりましたが、東京宝塚劇場では6月6日から7月19日まで再び公演がスタートします。(宝塚大劇場・東京宝塚劇場 公演案内はこちら)
(1452日目∞ 5月27日)



