オオナガユウガオ「トラヤヌス」の子どもたち、全員集合!
by 丸黄うりほ
3月は、新ひょうたん楽器ユニット「ヒョータニスト・パーティ」の結成やら、慣れないインボイス、その他もろもろで、丸黄うりほはすっかりくたくたになりました。下旬からは急に暖かくなって、桜も一気に開花。いきなり春がやってきて、体も気持ちもついていけません。
年度末なのに部屋の掃除もぜんぜんできてない。ベランダのオオナガユウガオ「トラヤヌス」も放置したまま。焦りを感じていたら、ひょうたん様のお告げ?いや、お怒りでしょうか?先週末、お風呂場の隅っこから、こんなものがにょきっと生えてきました……!(写真①)
タネ出し作業を風呂場で行ったために、排水溝にタネが挟まっていたらしい。そこから見事なモヤシ状の双葉が出てきたのです。
ああもうこれは限界、と私は悟りました。ベランダの「トラヤヌス」の蔓をえいやっ!と処分し、ネットや土も一気に片付けました(写真②)。そして、水に浸けずベランダで乾かしていた唯一の実「トラヤヌス2号」をついに部屋の中へ持ち込みました。
持ち込んだ「2号」は、乾いたタオルで全体をよく拭きました。カサブタのような薄皮が、ぽろりぽろりとはがれ落ちていきます。奥田亮さんに教えていただいた「アメリカ式」の加工法では、この段階で数日水に浸け、そのあと表皮を洗って削り落とすそうです。しかし「2号」はカビ模様がなかなか味わい深いので、ひとまずこのままで保存することに決めました。
写真③を見てやってください。蔓付きの「2号」は65センチあり、7つの実のうちで一番長く育ちました。やわらかくカーブした、なかなか好きな形です。
長さでは「2号」に及ばなかったものの、重量では今年のダントツ1位だったのが「トラヤヌス1号」です。皮も厚くて乾かすのに時間がかかりましたが、こちらも完成。同時に水浸けと乾燥作業を行なっていた「3号」もきれいに仕上がりました。(写真④)
2月15日そして2月22日の「ひょうたん日記」で、皮が薄すぎて、水浸けによって真っ二つに崩壊したことを報告していた「7号」は、乾かすと面白い現象が起こりました。写真⑤のように、皮がくるんと丸まってしまったのです。これはこれで何かに使えないかな?
というわけで、ようやくオオナガユウガオ「トラヤヌス」の7つの実が集合。遅ればせながら、2023年ひょうたん栽培の大団円がやってきました!
写真⑥を見てやってください。左から実ができた順に1号、2号、3号、4号、5号、6号、7号です。大きさの比較のために、写真⑦にはボールペンを置いてみました。どの実もなかなか立派なサイズでしょう?
ベランダに置いたプランター一つで、これだけのサイズの実を7個も、まあ7個目は崩壊しましたが……、それでもよく実らせてくれたなと思います。
「トラヤヌス」は本当によく頑張りました。お疲れ様でした!
一年間、成長を見守ってくださった読者のみなさまにも心から感謝いたします。ありがとうございました!
(1162日目∞ 4月3日)
*丸黄うりほ「ひょうたん日記」は、4月からもしばらくは週2回(水曜・木曜)のアップとなります。明日もよろしくお願いします。
- 丸黄うりほ ライター・編集者。ひょうたんをタネから育て、その実から音の出るものを自作し、演奏する楽団「ヒョウタン総合研究所」立ち上げ所員。ソロで「オール電化ひょうたん」としても活動中。ひょうたん栽培歴は15年ほどになるが、畑がないので毎年マンション(大阪市北区)のベランダでプランター栽培している。「花形文化通信」では、ほかにインタビュー記事を担当。