一度乾燥させたひょうたんを水に浸けると表皮が取れるのか

by 奥田亮

乾燥したひょうたんを再び水につける

ひょうたんが浮いてこないよう重しをする

ステンレスたわし

ゴシゴシと表皮を取っていく

皮がむけたひょうたん

先週は、日本とアメリカのひょうたん加工法の違いについてお話ししました。日本では収穫後すぐひょうたんに穴をあけて水に浸け、腐らせてから中身を出し、表面を人肌のように美しく保つ努力をしますが、アメリカでは収穫後しばらく放置(たぶん最低半年ぐらいかな)して、完全に乾燥させた状態で水に浸けて表皮をこすり取るという方法が主流のようです。それにしてはひょうたんバンジョーは表面がきれいだなと思っていたら、丸黄うりほさんが、湯浅浩史先生からお聞きした話として、アメリカやアフリカなど、空気が乾燥している土地では、放置してもそれほどカビないので、乾燥させてから加工する方法をとることが多いとのこと。なるほどそういうことだったんですね。

では、一度乾燥させたひょうたんを水に浸けると表皮が取れるのか、実験してみることにしました。今年収穫したエセUFOのIPU(ややこしいな)の一つは、表皮を残したまま乾燥させてしまっていたので、それを水に浸けてみることにしました。一晩浸けて翌日、金たわしでゴシゴシしてみると、ボロボロと表面がむけていきます。なるほど、これでいけそうです。ただ、やはりカビは取れないし、表面はムラムラであまり美しいとはいえません。もう一つ、表皮が少し残ったままだったIPUも浸けていて、こちらも残っていた表皮は取れたのですが、皮の跡が表面に残ってしまいます。彩色するのなら問題ないですが、生肌を活かすのであれば、やはり瓢臭の通過儀礼を越える必要がありますね。

落ち葉で育っている大根

さて、天気予報では、いよいよ今週から最低気温が氷点下、雪マークもチラホラ。菜園では本格的に雪が積もる前に、来春に向けた土づくりを始めています。夏ごろから始めた落ち葉や枯れ草を使った畝づくりの方法で大根を作っているのですが、これが結構いい感じに育っているのです。何度かご紹介した菌ちゃん先生、吉田俊道さんの考案した方法で、落ち葉や枯れ枝をエサにして糸状菌を育て、菌ちゃんの力で作物を育てるのです。最短で3カ月かかるので春に間に合わせようとすると、今から土を作っておく必要があります。

この方法でひょうたんを栽培するつもりはなかったのですが、やってみる価値はありそうな気がしてきました。幸い落ち葉や枯れ枝はたくさんあります。これがうまくいけば、毎年出る落ち葉を有効活用できます。

ああ、でも畝を高くしないといけないし結構大変かも、できるのかな…でれろん。

(1121日目∞ 12月16日)