鮮やかに緑をまとうには
by 児嶋佐織
こんにちは。テルミン奏者の児嶋佐織です。
ねりものの材料に使用されるお魚を調べていたら、『島原の乱、福岡藩本陣における藩主の食にみる機能と食文化』という、食文化史などを研究しておられる橋爪伸子さんの文書に出会いました。
『経済史研究』第17号(2014年1月発行)〔研究ノート〕島原の乱、福岡藩本陣における藩主の食にみる機能と食文化―御台所日記をとおして―
誰の食なのかというと、一揆を起こした天草四郎のほうではなくて、幕府側の福岡藩主二代黒田忠之の台所の話なんですね。まあそりゃそうですね、天草四郎が何食べたとかそんな余裕も食糧もないんでした……と読み進めていると、「御前のみの料理は蒲鉾、蕎麦切、焼鳥等鳥料理、殻焼、人参焼、芹焼等である。蒲鉾は御前の朝、晩、寝酒に供され、原料には主として鯛、いか、鱧等が用いられている。」(上記 p.86)とあります。
それにしても豪華!いかを原料にした蒲鉾??おいしそうではないですか。でもインターネッツで調べても、天ぷら(揚げかまぼこ)にイカが入ったものが出てくるばかりで、いかを板付きのかまぼこにしたという記事には、出会えませんでした。
やっぱりイカは具として練り込んであったのかなあ。イカの蒲鉾、作れないのかな。気になります。
そしてねりものの材料になるお魚としていちばん広く使われているのが、スケソウダラ(スケトウダラ)。漢字で書くと介党鱈、助惣鱈、魚へんに底、などいろいろな表記があります。(2020年6月5日のデイリーちくわ参照)
関西でよく使われるのは、鱧(はも)。ねりものだけでなく、関西の夏の風物詩として、いろんな調理法で提供されていますね。
江戸時代には「蒲鉾は鱧をもって上とす。鯛を次とす。」と言われていたほど。
(参考=ヤマサ蒲鉾『鱧皮入り蒲鉾』)
鱧は関東ではあまり食べられていなかったようですが、骨切りの技術が伝わっていなかった、とか、関東近郊であんまり漁れなかった、など、さまざまな説があります。他に扱いやすくておいしい穴子なんかがあるから、骨が多くてややこしい鱧は好まれなかったんですかね。
インターネッツの海には、まだまだ面白そうなちくわになりたいお魚が出てくるんですが、追いかけてまたデイリーちくわでもご紹介したいと思います。
素潜りで、きょうのちくわ。

定番ちくわ(おでん)
友人と大阪・京橋で待ち合わせ。用はすぐ済んだのですが、せっかくだからちょっとだけ行こっか、と、駅近のお安い居酒屋さんに入りました。
やはり定番、おでんと磯辺揚げ。

定番ちくわ(磯辺揚げ)
だいたいどこの居酒屋さんにもあって、お安くてそこそこハズレなしの超優秀なメニュー。
おでんのしみしみもおいしかったのですが、なんといってもこの磯辺揚げの青海苔の多さ!このくらい鮮やかに緑をまとうには、めちゃくちゃ入れてないとこうはならないです。この気前の良さが、大阪って感じですねー。
もちろん揚げたてさっくさくふわふわで、とってもおいしかったです。



