【P探】プレスリリースを通して世相を探っているような気がする「プレスリリース探訪(略称:P探)」です。

唐突に質問させていただきます。

「学校」は好きですか?

僕は嫌いです。

正確に表現すると…。
大学はそうでもなかったのですが、小学校、中学校、高校は大嫌いでした。

理由はいろいろとありますけど…。
とにかく決まった時間、教室のなかで椅子に座って授業を受けるという行為が苦痛でした。

親なんかから「世界には学校に行きたくても行けない子供もいるのに何を贅沢な!」と怒られたわけで、それはそれで正論だとは理解できたのですが…。
できれば行きたくなかったので、毎日、あれこれと休む理由を探していたような気がします。
勉強よりも、そっちのほうに力を入れていたといっても大袈裟ではありません。

もちろん、いい歳をして堂々と表明するようなことじゃないのはわかっています。

なのに、なぜ、こんな愚にもつかないことを書くのかというと…。

「おばけ」ですよ、「おばけ」。

世代を超えて多くの人々が知っているアニメ「ゲゲゲの鬼太郎」の主題歌によると…。

おばけの世界には学校というものがないのですよね。

学校を休む理由をあれこれと考えているときに、頭のなかでBGMのように、いつもこの歌がループしていました。

「ええなぁ、おばけは…」と思っていたわけです。

で、鬼太郎が大好きでしたし、今も作者の水木しげるさんのファンです。

今年は、その水木さんの生誕100周年というわけで…。

ゲゲゲの鬼太郎をはじめ、妖怪たちの塗り絵も特別収録!水木しげる生誕100周年企画『水木しげるの大人の塗り絵 あの世紀行』1月27日(木)発売

…というプレスリリースをみて条件反射的に「おばけ」そして「学校」がアタマに浮かんだ次第。

太平洋戦争時、日本軍に従軍し、死と隣り合わせの日々の中で、世界の人々が「あの世」をどんな風に考えていたのかに興味をもった水木しげる。

彼はのちに、細密なタッチで日本と世界の「あの世」を数多く描きました。

本書「水木しげるの大人の塗り絵 あの世紀行」では、それらの作品の一部に加え、大人から子どもまで広く愛される「ゲゲゲの鬼太郎」をはじめとする妖怪たちを“大人の塗り絵”として収録。

塗り絵に馴染みが無い方でも、“塗り方のアドバイス”のページを見て色付けしていけば、すーっと心が落ち着いてくる不思議な一冊

…だそうです。

『水木しげるの大人の塗り絵 あの世紀行』

学校をサボって塗ってみたいのに、今は通っていないのがとっても残念です。

「南の島から妖怪軍団がせめてきた! 鬼太郎VS南方妖怪」(左)原画、(右)塗り絵 Tokuma Shoten (C)Mizuki Production

「南の島から妖怪軍団がせめてきた! 鬼太郎VS南方妖怪」(左)原画、(右)塗り絵 Tokuma Shoten (C)Mizuki Production

生誕100周年といえば、世界で一番有名なイヌのキャラクターといっても異論が出ない気がするスヌーピーを生んだチャールズ・シュルツさんも!

「チャールズ・シュルツ生誕100周年記念特設ページ」も公開されています。

水木さんとシュルツさんは同い年だったのですね。

おふたりとも第二次世界大戦中に従軍経験があります。

僕は子供のころからスヌーピーが登場する「ピーナッツ」の世界のファンでもありまして、オトナになってからも、水木作品ともども何度も読み返しています。

子供のときに、わくわくしてココロときめいたマンガやアニメをオトナになって見直すと「何で、あんなに熱中したんやろ?…」と疑問を覚える作品はけっこう多いのに…。
不思議なことですね。

そういえば、水木さんや「ピーナッツ」には子供時代に“熱中した”という記憶はなくて、作品にふれると、自分の居場所に帰ったような安堵を覚えた気がします。
その辺の感覚が今も変わらないのが自分には魅力なのかもしれません。

ちなみに、シュルツさんというか、おふたりが生まれた1922年の十二支は戌(イヌ)です。
スヌーピーの“お父さん”だけに………。
シュルツさんが十二支をご存じだったかどうかは知りませんが…。

それはさておき…。

マンガといえば、こんなプレスリリースもありました。

デジタルハリウッド大学[DHU]学発プロダクト『マッグガーデン公認 日本語学習者のための“魔法使いの嫁”で学ぶマンガの読み解き』2月10日より全国の書店にて発売

日本語の学習は進んでいるものの未だマンガは読めないという日本語学習者へ向けた、マンガの読み解き方を学べる教科書

…だそうです。

日本のマンガに関心のある学習者が、この教材を学習することで翻訳版に頼らず自分の力でマンガの面白さや奥深さを理解できるようになり、豊かなマンガの世界を楽しんでいくことを期待しています。

…という著者メッセージも寄せられていて、マンガ分野での日本文化の潜在力の大きさに、あらためて感じ入りました。

マッグガーデン公認 日本語学習者のための“魔法使いの嫁”で学ぶマンガの読み解き

この分野は「行政」とか「政治」とか、そこらへんと仲がいい大きな会社とかが敢えて強く関与しなくても大丈夫そうなので、邪魔だけはしてほしくないなぁ、と個人的に思っていますが、みなさんはいかがですか。

それからマンガではありませんが、こんなイベントも…。

「モスラ寄席 in OSシネマズ -モスラとある家族の三代記-」2022年2月27日(日)開催決定!!

昨年11月に、この「P探」でも紹介した「ゴジラ寄席」に次ぐ、東宝特撮映画と特別コラボした「寄席」シリーズの第2弾。

ゴジラに並ぶ東宝特撮の人気怪獣として活躍してきたモスラの歴史をそれぞれの時代に生きた人々の姿とともに、関西の古典文化芸能人ユニット「霜乃会(そうのかい)」講談師の旭堂南龍(きょくどう なんりゅう)と落語家の桂紋四郎のふたりが、史実に基づくフィクション仕立てで、面白おかしく掛け合います

…とのこと。

モスラ映画ポスター

CG全盛の今だからこそ、精巧なミニチュアを使った、かつての「特撮」映画を観て、アナログのスゴさに息をのむのは僕だけでしょうか。
小学生のとき(1970年代)、特撮にあこがれて、画用紙でビルなんかを作って、金持ちの友達の家にあった8ミリフィルムカメラで何本か怪獣映画を撮影したことを思い出しました。
自分でやってみると、映画の特撮が並外れた技術で作られていることの一端を学べるのですね。
これは当時、学校では教えてくれませんでした。

ではでは、今回はこのくらいで!
最後までご覧いただきありがとうございました。(岡崎秀俊)