プレスリリースを通して世相を探っているような気がする「プレスリリース探訪(略称:P探)」です。
今回は「『幸せ』を見つける簡単な方法」という、何となく胡散(うさん)くさいタイトルになっております。が、決して中身は、そんなことはない………はずです、たぶん。
というわけで、もう、いきなり結論が始めちゃいます。
「『幸せ』を見つける簡単な方法」とは?
♪ジャン、ジャカジャンジャ~ン♪
答えは…………。
(大山のぶ代さんのドラえもんの声で)
たくさんプレスリリースを読むことぉ!
これですっ!!!
理由は…。
プレスリリースのなかには、企業の不祥事のお詫びとか、厳しい現実を浮き彫りにする調査結果の発表もありますが、基本的には新しいサービスだとか、商品を知ってもらうためのメッセージです。
つまり、前向きで、時代のニーズに応えた内容が基本なんです。
「コロナでね。もう、あきませんねん。もともと社員もやる気も能力もない奴ばっかりなんで、こんな商品しか作れませんねん」
…というようなプレスリリースはありません。
プレスリリースには、弱音や愚痴(ぐち)は存在しないのです、たぶん。
だから「幸せ」な気分になる話題を見つけやすい……はず。
たとえば…。
笑顔で人々を幸せにする、まさに『美笑女』を発掘するオーディション 2021年3月25日より、エントリー開始!
ほらっ。
もう、そのまんま。ストレートにのっけから「笑顔で人々を幸せにする」ですもんね。
あの泣く子も笑う「吉本興業ホールディングス」の子会社「株式会社Showtitle」からのお知らせで…。
笑顔を通して個々の才能を呼び覚まし発信していく『プレイヤー』や『クリエイター』を募集する『美笑女グランプリ2021』を開催致します。昨年、新型コロナウィルス感染症の感染が拡大の状況を鑑みて、延期となっておりました。今回はコロナ禍におけるオーディションスタイルを改め、開催する運びとなりました。
…と、なんだか希望とか勇気みたいものが、ほとばしるような勢いを感じませんか?
さらに…。
「笑顔を作り出したい!」「笑顔になることを発信したい!」「笑顔でみんなを幸せにしたい!」というポジティブで好奇心旺盛な女性を幅広いジャンルから募集し、新しいこと(もの)を創り出すことで、笑顔の絶えない未来を一緒に創造して行ける女性を発掘していきます。
…もう、グングンと前向きで「笑顔」っていう言葉の花がたくさん咲いているような文章。まるで満開の桜です。
「R-1グランプリ2021」の覇者、ゆりやんレトリィバァさんらがサポーターとして大会を盛り上げるそうで、応募期間は4月25日まで。
次はサクラの季節に合わせたこんな話題も。
ネイキッド、コロナ対策をアート化し、観光を安心安全に
4月11日まで、世界遺産「元離宮二条城」で開かれている体感型アート展「NAKED FLOWERS 2021 ー桜ー 世界遺産・二条城」で、コロナ禍でも安心して安全に楽しんでもらおう、という取り組みです。
このところ当たり前になった手指のアルコール除菌をアート化したそうで、茶室に入る前に手指を清める花つくばいをモチーフとして開発された「NAKED花つくばい」に手を差し出すとアルコールが手に噴射され、デジタルの桜の花が咲くという仕掛けになっています。
なんか、ほっこりとする「幸せ」感を覚えませんか?
それから…。個人的には「幸せ」に全身を包まれたような気がしたのが、このプレスリリース。
【阪急百貨店うめだ本店】新・日本の美意識『マンガクリエーション』マンガで世界を変えた男「手塚治虫のクリエーション」
世界に誇る日本のマンガ文化の歴史をたどれば、どんなルートをたどっても、迂回は不可能な「手塚治虫」という存在をテーマにした企画展の紹介です。
科学の発展、自然との共生、ジェンダーレスな世界。手塚治虫が向き合ってきた人類の課題と可能性。マンガの世界はもちろん、様々な分野に大きな影響を与えた彼のクリエーションの原点にせまります。
また、”現代に息づく手塚クリエーション”とし、琳派のテクニックを生かした作品やイラストレーターとのコラボなどジャパニーズアートと融合した新たな手塚ワールドを発信、さらに、各界の著名人から寄せられた、手塚治虫の魅力「私はここに影響を受けた」を会場内に展示します。
…プレスリリースをコピペしているだけで、「幸せ」な1960年代生まれです。
期間は4月5日まで、と自分のためにも、書いておきますね。
で、マンガといえば…。
関西国際空港で8人の人気マンガ家による作品を展示
一般財団法人関西観光本部が提案する関西の新たな広域周遊観光ルート「THE EXCITING KANSAI」の8つを…
「巡礼の道(紀伊半島)」
「職人の道(播磨)」
「水の道(琵琶湖・北陸)」
「岬の道(山陰海岸)」
「神話の道(伊勢・奈良)」
「海の道(淡路島・徳島)」
「実りの道(丹波)」
「工芸の道(福井・琵琶湖東岸・三重)」
…として捉え直したうえで、8人のマンガ家(五十嵐大介、漆原友紀、雁須磨子、里中満智子、せきねゆき、安彦良和、山田芳裕、横山裕一の各氏、50音順)が、それぞれのエリアの自然や文化、人々の暮らしを描いているそうです。
それらの作品が3月20日から関西国際空港・第1ターミナルビル2階キャニオンブリッジで2022年5月末(予定・延長の場合あり)まで展示されています。
以上は、極個人の趣味で選んだ「幸せ」で、まだまだ、材料はあるのですが、きりがないので今回はこれくらいで。
(岡崎秀俊)