第5回 敵陣を探る、蹴る、両耳を攻める、転身して蹴る
ゆるゆる動く太極拳の5回目です。ここで行う太極拳は「二十四式太極拳」といって、古くからある太極拳の数ある動きの中から二十四手をとりあげてまとめたもの。全体で10分ほどですが、8回に分けてご紹介しています。
今回は、これまでで一番短い割り稽古ですが、4つの動きがあります。大きなポイントは最後の「転身左蹬脚」。転身(方向転換)という動きがあり、ここではそれまでの進行方向とは真逆に向きを変えます。転身するためには、その前に下半身でしっかり体重移動をしておくことが大切です。二十四式には180度向きが変わる大きな転身が2回あり、終わりの方でまた1回でてきます。
今週の目標:(12)高探馬(13)右蹬脚(14)双峰貫耳(15)転身左蹬脚
topic_01「敵陣を探る」
topic_02「右足で蹴り出す」
topic_03「両耳(こめかみ)を攻める」
topic_04「転身」〜「左足で蹴り出す」
(12)高探馬_ガオタンマ
馬に乗って、崖や丘などの高いところから敵陣を探ります。
両手を大きな馬の背中(鞍)に置いてからアブミに足をかける、とイメージすると、バランスがとりやすいです。
(13)右蹬脚_ヨウドンジァオ
右足で蹴り出す動き。
一度引き寄せた手足を、じわじわーっと開いていきます。蹴り出す時は、かかとから踏み出すようにします。そのとき蹴り出す高さは、自分にちょうどいい高さで。ぐらつかないように練習をしましょう。
(14)双峰貫耳_シュアンフォングアンアル
握りこぶしをつくって、相手の両耳をはさみ込みます。
両手で膝をはらって、ゆっくりと円を描きながら握りこぶしをつくり、相手の両耳(こめかみの辺り)を両手ではさみ込みます。こぶしはふわっと握ります。
(15)転身左蹬脚_ジュアンシェンズオドンジァオ
左足で蹴り出す動き。
(13)の右足のドンジァオを反転した動きです。両耳をはさんだ形のまま、反対方向に向きを変えて(転身)、左足で蹴り出します。
転身するにはまず下半身でしっかり体重移動をしておく必要があります。耳を攻めるときは体重は前(右)、つづいて後ろ足(左)に体重を置いてから、クルッ。回ったら反対に右足に乗って、左で蹴り出す。
52秒です。
by 洲濱紀子