きょうは「うつくしい階段」の下坂浩和さんが、仕事帰りに綿業会館に立ち寄ってくださいました。それはもちろん!7月6日(土)の「花形文化通信 ウェブ復刊記念の集い」下見と打ち合わせのために!
会館の方と一緒に、どの階段から上って、どの部屋をまわって、どの階段から降りて、次にどの階段に行くか?を決めたわけです。「この階段は降りるための階段だから、降りる方がよいですね」「ここから降りたら、こちらにも階段があるので、次はこちらから上がりましょうか?」などと言いながら、階段を上ったり下りたり。
だいたい決めてあったので、すぐにコースが決まりました。ので、ロビーでちょっと一服。
下坂さんは、仕事以外でも、あちこち海外の建築や美術館をまわっていらっしゃるので、お土産話が楽しい。最近はどこへ?と聞きましたところ、フィラデルフィアに行かれたのだそうです。
中でも面白かったお話は、バーンズ コレクションの展示方法について。バーンズ コレクションはルノワール、セザンヌといったフランスの印象派の作品をたくさん持っています。日本でも展覧会があって話題になったことがあるので、コレクションの名前くらいは知っていましたが。
「ちょうど、ここぐらいの広さの展示室がいくつも並んでいて」「けっこう狭いですね」「絵のサイズもこのくらいのと、このくらいの」「けっこう小さい」「それが、変な展示なんですよ。真ん中の大きな絵を中心にして、作品がすべて対称に並べてあるんですよ」「シンメトリー?」「真ん中の絵の右に小さい額があったら、その対称となる左には同じ大きさの額が。その隣に少し大きい額があれば、反対側にも同じ大きさの額が。それが全部、部屋じゅうに」「気持ち悪い……」「それが額の大きさだけじゃなくて、右側に裸婦があれば、左側にも裸婦が。風景があれば、同じような風景が」「全部?」「全部が全部というわけではないんですけど、だいたいそうですね。しかも二段に並べてあって」「ひょえ〜!」「だから、絵を観るということより、その展示に圧倒されてしまって……」と下坂さん。
フィラデルフィア美術館にはデュシャンの展示室もありますが、インパクトということではバーンズ コレクションの展示がすごかったようです。
下坂さんのプロフィールはこちら。
階段ツアーは締切ましたが、まだまだ会場にはじゃんじゃん入っていただけます。チチ松村さん、短冊とともに楽しい時間を。「花形文化通信 ウェブ復刊記念の集い」はこちら。