浮かびのひょうたん「堤根神社」(1)
by 丸黄うりほ
今年2月、私は天満宮(天神社)の摂社の一つである「福部社」について調べていました。ふくべは、ひょうたんの別名です。そんなわけで、ネットで「ひょうたん・神社」というワードを検索していると……、今までその名を知らなかった神社がヒットしました。
それがこちら。大阪府門真市にある「堤根神社(つつみねじんじゃ)」だったのです!
「堤根神社」のウェブサイトには、「伝承〜浮かびのひょうたん」と書かれていました。しかも、トップページを飾る写真は、たわわに実るひょうたん棚です。読んでみると、この神社の縁起にはひょうたんが深く関わっていることがわかりました。
私は約4年間も「ひょうたん日記」を書いてきて、かなりニッチなひょうたん物件までチェックしていたつもりでした。なのに、こちらのような、ど真ん中の神様を見逃していたとは……。これは近いうちにお参りせねばなるまい。
というわけで、3月の春休みの期間中に出かけてまいりました。きょうから金曜日までは「堤根神社」のレポートを書かせていただきますね!
「堤根神社」は、京阪大和田駅から歩いて2分ほどのところにありました。周辺はぎっしりと住宅が建ち並んでいて、石の鳥居はその中でよく目立ち、すぐに見つけることができました。入り口の幅は広くありませんが、本殿まで参道が続いているのが見え、奥行きが感じられます。(写真①)
鳥居の周りから参道にかけては、「運気上昇 大願成就」と書かれた鮮やかな赤色のノボリがたくさん立てられていました。そのノボリには……、水に浮かぶ、まるっこいひょうたん二つが白く染め抜かれていました!(写真②③)
なんという可愛さ!到着していきなりのひょうたんとの出会いに、私は激しい喜びと胸の高鳴りを感じました。勝手に口元に浮かんでくる笑みをぐっと理性で抑えながら、鳥居をくぐらせていただきますと……、今度はそのものずばり、ひょうたん型をした看板が現れました!
並んで立つひょうたん型の看板二つは、人の身長くらいもある大きさで、向かって右に「令和五年」の文字と干支のウサギが、左に「運気上昇 浮かびの宮 堤根神社 大願成就」と書かれています。(写真④)
さらに、その横には大きな「開運招福」絵馬が。干支のウサギが草の上でひょうたんと遊んでいる図が描かれていました!(写真⑤⑥)
私はどきどきしながら、まずは本殿にお参りをさせていだたきました。こちらのご祭神は「彦八井耳命(ひこやいみみのみこと)」と「若宮大神」で、天神様(菅原道真)がのちに合祀されたようです。
続いて神社の境内にあるという史跡「茨田堤(まんだのつつみ)」を探しました。この「茨田堤」こそ、この神社に伝わる「浮かびのひょうたん」の物語につながってくるのです!
(966日目∞ 4月26日)