「安市」が終わらないと正月が終わらない

by 奥田亮

ブリッジを削った《べんべん》

年初のでれろんは、倍音ネタで盛り上がり、その勢いで新たなひょうたん楽器を作るのではないか、と自分で自分を勢いづけていたのですが、まあそんなにうまいことはいきませんで、楽器を作る気になるにはもう少し熟成が必要なようです。最近はもっぱら改造した《べんべん》を暇にあかして弾いています。毎日弾くことで楽器との付き合い方もこなれてきて、新しい奏法も生まれてくるとともに、問題点も浮かび上がってきます。どうもブリッジが高すぎるのではないかと思い、削ってみたりしたのですが、今度はどうもテンションが下がって何やらやる気のないような音になってしまいました。やる気のない感じは嫌いではないのですが、弾いていて気持ちのテンションも上がらないので、もうちょっと元に戻した方がいいかなと思っています。でもそれもなんだか面倒になってそのまんまダラリとした感じで弾いています。

さて、1月もはや20日が過ぎ、さすがに正月気分でいるわけにもいきませんが、小布施町は毎年1月14日、15日に皇大神社で開かれる「安市」が終わらないと正月が終わらないので、先週ようやく年明けになったような気分です。実際こちらに住み始めた頃は、1月1日や2日に神社に詣でても、まったくいつも通りで誰もいなくて肩透かしを喰らったような気持ちになりました。

「安市」については、昨年もご紹介しましたが、町の人々はこの日が初詣。神楽殿では神子さんのお神楽も舞われ、小さな境内にひしめくように達磨を売る屋台が並びます。今年はたまたま土日に当たりましたが、例年曜日に関係なく14-15日と決まっているので、この日は小中学校も休みになります。毎年ここで達磨を買い、去年の達磨を持ってきて御焚き上げしてもらいます。私は昨年から商工会の当番で、その御焚き上げの係をやっています。御焚き上げが行われるのは14日の夜。今年は持ち込まれた達磨の数が多かったのか、すべて燃やすのに時間がかかりました。それでも2時間もたてば、うず高く積まれていた達磨もすっかりなくなりました。熱くて寒かった。

次々と投入される達磨

燃え盛る達磨

翌15日は、コロナの影響でここ数年中止していた火渡りの神事が執り行われました。護摩木を焚いた後の熾火を灰にした上を素足で渡り、1年の安寧、健康長寿を祈念する神事です。渡る順番が早いと熱いんだろうなと想像しますが、トップバッターの行者さんはさすがに堂に入ったもので、きりりとカッコよく渡りました。町を代表して最初に渡るのは町長。まだちょっと熱いんじゃないかと思ってましたが、それほどでもなかったようでした。

火渡りの護摩を焚く

町長が渡りました

火渡りが終われば二日間にわたる「安市」も終了となります。その頃には達磨の屋台も店じまい。人もまばらになってきます。御焚き上げと火渡りの片付けも早々に終わり、あーこれで今年も無事済んだと思ってたのですが、何か忘れているような気がします。あ、うちの達磨を買いそびれてしまってました。まあ今年は達磨なしでいきますか。でれろん。

(912日目∞ 1月23日)