せんなりくん、君に出会えてよかった!

by 丸黄うりほ

①近鉄瓢箪山駅の北側の商店街「サンロード瓢箪山」

②ひょうたんオブジェやマークがいっぱい

③いろんなタッチのひょうたんがいます

④これが、この街の最新キャラ?

⑤オレンジ色Tシャツの「ひょうたクン」

⑥こっちは全身タイツの「ひょうたクン」

⑦とりあえず「ひょうたクン」は現役でした

⑧シャッターの閉まったおもちゃ屋さん

⑨き、君は……「せんなりくん」じゃないか!

東大阪市・瓢箪山で「新春ひょうたんショウ」というイベントを行なった日(「ひょうたん日記」903日目904日目)、私は少し早めに家を出て、イベント前にひとりで町を歩いてみました。近鉄瓢箪山駅の北側、瓢箪山稲荷神社がある南側とは反対の方向に、私が今まで気がついてなかったひょうたん物件があるという情報をキャッチしたからです。

瓢箪山商店街は南北に伸びていて、そのちょうど真ん中あたりを近鉄電車が東西に走っています。南側の商店街は「ジンジャモール瓢箪山」といい、街のマスコットとして「ひょこタン」が活躍しています。「ひょこタン」というネーミングには多少ひょうたんみがありますが、こちらはお稲荷さんのキツネのゆるキャラ。ちゃんと「ひょこタン音頭」というテーマソングもあり、昨年夏には盆踊りにも参加していました。

対する北側の商店街は、「サンロード瓢箪山」といいます。

写真①をご覧ください! こちらが「サンロード瓢箪山」のアーケードの入り口です。大きな電飾のひょうたんと、金色の六ひょうたんが見えますね! 商店街の中には、ひょうたんを中心に虹が出ているサイン(写真②)や、「ひょうたんから逸品」と書かれた和風の看板(写真③)、その他にも千成ひょうたんや六ひょうたんのオブジェがあちこちに飾られていて、とにかくひょうたんだらけ。つまり、こちらははっきりとひょうたん推しの街なのですが、ゆるキャラに関してはちょっと事情が複雑です。

写真①の電飾ひょうたんの下半身の真ん中あたりに「謹賀新年 サンロード瓢箪山」と書かれているのが読めますでしょうか?その字の横にいる、オレンジ色の頭巾……が、この街の現在のマスコット、「ひょうたクン」なのです。

「ひょうたクン」は、その名の通りひょうたんのゆるキャラです。「サンロード瓢箪山」を歩いていると、あちこちに「ひょうたクン」が見つかりました。

写真③④は、「かなちゃん」という歌手(?)と、オレンジ色のTシャツを着た「ひょうたクン」の垂れ幕です。写真⑤は、オレンジ色のブーツとマフラーを身につけた「ひょうたクン」。写真⑥は自転車を押して歩く「ひょうたクン」。こちらは、オレンジ色の全身タイツ姿。写真⑦の旗にも「ひょうたクン」がいました。

「ひょうたクン」のひょうたんとしてのアイデンティティは、頭巾の上についているヘタですね。このヘタがないと、ただの頭巾をかぶった子どものようにも見えます。とはいえ、私は「ひょうたクン」が健在でほっとしました。

なぜなら、「ひょうたクン」のツイッター更新は2016年で止まっているからです。しかも今回は「かなちゃん」という新しい歌手の萌えキャラ(?)が出現しているのにも気がついてしまいました。「かなちゃん」は、「ひょうたクン」よりも垂れ幕の上にプリントされているし。

なんとなく不安です……。これが、たんなる私の取り越し苦労ならいいのですが……。

じつは、「サンロード瓢箪山」の初代マスコットは、「キューたん」というひょうたんだったのです。2011年に「ヒョウタン総合研究所」が瓢箪山の街イベントで演奏会をさせていただいたときには、お土産に「キューたん」グッズをたくさんいただきました。そして、そのときには着ぐるみひょうたんの「せんなりくん」も出動していました。「せんなりくん」の目には穴が空いてなくて、中の人は真っ暗で大変だろうなと思ったものです。

ところが、その後「ひょうたクン」が生まれ、2019年には変わり果てた「キューたん」と出会って慄然としました(「ひょうたん日記」81日目)。その当時は二代目ひょうたんの「せんなりくん」はまだサブキャラとして、控えめながら活躍していると信じていたのですが……。

そうなのです。「サンロード瓢箪山」のひょうたんのゆるキャラはたくさんいすぎて、入れ替わりが激しい。せっかくひょうたんなんだから、ゆる〜く、長〜く愛したいのだけど(涙)。

「せんなりくん」、大好きだったのに……。

と、俯き加減で歩いていた私の目に飛び込んできたのは、まぼろし……?閉店中のおもちゃ屋さんのシャッターに描かれた、緑色のひょうたん型をした、あなたは……!(写真⑧⑨)

「せんなりくん!せんなりくんじゃないか!」

出会えてよかった!私は君のことを決して忘れたりしないよ!

(909日目∞ 1月18日)

(明日に続きます)