カボチャや冬瓜を煮るようなものなのだから
by 奥田亮
先週、ようやく、とうとう、雪が降りました。例年に比べるとずいぶん遅かったし、その日は朝方ちょっと降っただけで積もることもなく、少々拍子抜けではありましたが、きょう(日曜日)は昨晩からの雨が雪にかわり、しんしんと降り出しました。近所のマダムは、ああ〜やだねえ……とため息をついておりました。雪=雪掻きがセットになっているので、年齢とともに重荷になってくるのは確かです。
そんななか、先々週中身をくり出したIPUは、軒先に放置して日干し中。乾いた様子はほとんどなく、まだまだ水分を含んでいて重さもさしたる変化はありませんが、外に中の水分が染み出してきて表皮が水を含み始めたようです。中を覗くとピンク色のカビがところどころに生え始めています。まだまだ時間はかかりそうです。どうなりますことやら。
今年はもうひとつUFOも収穫していたのですが、これもそのまま放置していました。小ぶりなのでこれはバケツに入れて水につけておこうかと考えていたのですが、そういえば少し前に韓国の人から、タネ出しにひょうたんを煮る、と聞いたことがあったのを思い出しました。聞いたときはちょっとびっくりしたのですが、確かに瓜なので煮れば中身が柔らかくなって溶け出すだろうことは容易に想像がついていました。ただ、なんとなく、台所で鍋にひょうたんを入れて煮るということに抵抗がありました。クサイんじゃないか? と思ったのです。でも、よく考えたらひょうたんがクサイのは腐らせるからであって、ひょうたんそのものがクサイ訳ではありません。カボチャや冬瓜を煮るようなものなのだから臭くなるはずはありません。ということで、思い切ってUFOを煮てみることにしたのでした。
煮る前に口にドリルで穴を開け、中身をグリグリと潰してから、鍋に湯を沸かしてUFOを投入。中に湯が入るように傾けたりひっくり返したりしながら約20分。中身は柔らかくなってはいるようですが、途中で取り出して降り出しても、タネが2粒出てきただけ。溶け出すということはありませんでした。表皮は少しずつ褐色に変わっていきましたが、振った時に底が少しヘコっとなったので、もしかして煮ることで表皮も柔らかくなるのかも! と思い、これはこのまま煮続けない方がいいのかなと火を止めたのでした。ヘコっとなったのは、十分発育しなかったからかもしれないのですが。とりあえず湯から取り出して台所に片隅にしばらく置いておくことに。う〜ん。ここからどうしよう……、やっぱり水に浸けましょうかね、でれろん。
(894日目∞ 12月19日)