日比谷花壇大船フラワーセンターでひょうたんに会う(1)
by 丸黄うりほ
今週の「ひょうたん日記」は、神奈川県鎌倉市の日比谷花壇大船フラワーセンターからお送りします。
私こと丸黄うりほが大阪住みということで、この「ひょうたん日記」も近畿エリアの話題がどうしても多くなってしまうのですが、久しぶりの遠征であります。……というのも。
写真①をご覧ください。9月7日から19日まで、日比谷花壇大船フラワーセンターで開催された「ひょうたん展」のフライヤーです。さまざまな形をしたひょうたんの工芸品の写真に添えられているのは、「ひょうたん文化 加工と芸術 100点展示」という文字。これはたまりませんね!
このeフライヤーをメールで丸黄のもとにとどけてくださったのは、なんと『ヒョウタン文化誌 人類とともに一万年』(岩波新書)の著者であり、進化生物学研究所理事長・所長の植物学者、湯浅浩史先生なのです!
湯浅先生は、ひょうたん好きならその名を聞いただけでテンションが上がる、おそらく日本一のひょうたんの権威。いや、ひょうたんだけではありません、植物好きの人ならおそらく一度はそのご著書を読んだことがあるのではと思うほど、たくさんの本を書かれています。それほど有名な先生なのに、私などにもメールをくださり、以前はご自身の鼻煙壺コレクションの写真を送ってきてくださったこともありました。(「ひょうたん日記」745日目)
これは大船まで行かねばなるまい!
湯浅先生がeフライヤーを届けてくださった時にはもう展覧会が始まっていましたので、慌てて「花形文化通信」の塚村編集長に相談すると、大船まで行くならできれば湯浅先生のインタビュー取材もお願いしたいとのこと。そんなわけで恐れ多くもインタビューの申し込みをすると、なんとご快諾くださったのです!
★このときの湯浅浩史先生のお話は、「花形文化通信」のロングインタビュー記事として10月中旬以降に順次アップ予定ですので、どうぞみなさまご期待くださいね。
さて。塚村編集長と私は、「ひょうたん展」の最終日の9月19日に日比谷花壇大船フラワーセンターにうかがうべく電車の切符を買って準備していました。ところが、台風14号の接近によって東海道新幹線が運行中止に。この日の取材は断念せざるを得なくなりました。しかし、「終了後3日間は展示品を撤収しないから、その間に先生のご都合があえば来ていただけるかもしれません」と、センターの方がつないでくださり、9月21日にお会いするという運びになりました。
日比谷花壇大船フラワーセンターは、今年で60周年となる広々とした植物園。タマナワザクラ、シャクヤク、ハナショウブなど季節折々の園芸植物が楽しめます(写真②③)。秋の芝生広場には、大きなおばけのようなハロウィンのカボチャが、ごろんごろん! これは子どもたちが喜びそうですね!(写真④)
エントランスの近くには栽培中のひょうたんの棚もありました!
写真⑤⑥は、百成ひょうたんでしょうか。一般的に大ひょうたんと呼ばれる品種ではないかと思います。大きなプランター4つに1苗ずつ4苗を植えて、アーチ型の棚と園芸ネットに絡ませてあります。
写真⑦⑧は、千成ひょうたんですね。蔓が絡みやすいように竹を組み、その天井部分に可愛い実がぶら下がっています。
百成の棚も、千成の鉢植えも、プランター栽培の見本のような仕立て方です。どうぞ、ひょうたん栽培中のみなさんは参考にしてほしいと思います。
(843日目∞ 10月4日)
- 丸黄うりほ ライター・編集者。ひょうたんをタネから育て、その実から音の出るものを自作し、演奏する楽団「ヒョウタン総合研究所」立ち上げ所員。ソロで「オール電化ひょうたん」としても活動中。ひょうたん栽培歴は15年ほどになるが、畑がないので毎年マンション(大阪市北区)のベランダでプランター栽培している。「花形文化通信」では、ほかにインタビュー記事を担当。
- 本年度ヒョータニスト(ひょうたん栽培&加工に挑戦中のみなさん。随時追加していきます) ふじっこさん(三重県いなべ市)、フェイ・ターンさん(東大阪市・瓢箪山)、ヤマミーさん(大阪府和泉市)、森野ゆかりさん(奈良市)、光澤大志さん(熊本市)、中野由紀昌さん(福岡市)、金森幹夫さん(三重県名張市)、KFさん(大阪府東大阪市)、美佐子さん(大阪市・フレイムハウス)、西山朝子さん(大阪市・ウーピーキッチン)、モリカワさん(ヒョウタン総合研究所)、杉浦こずえさん(大阪市・愛知県安城市)、塚村編集長、ヒロミさん(兵庫県淡路島)、虎爪さん(千葉県)、イトミーさん(名古屋市)、おーさきさん(兵庫県小野市)