お姫様から野良まで!それぞれの瓢生

by 丸黄うりほ

①KFさんの千成ひょうたん「後白河」は優雅で涼しげ

②「フレイムハウス」美佐子さんの千成は花が咲きました

③スパルタ育ちなのにすくすく、光澤大志さんのひょうたん

④まるで白いドレスのお姫様?フェイ・ターンさんの大ひょうたん

⑤ふじっこさんの大瓢エース「翔太郎」にも実がなりました

⑥こちらは百成「アクセル」の実

⑦野良ひょうたん「スカル」も健気に生きてます

成長期につき、日々変化しているひょうたん。きょうは全国のヒョータニストさんから届いたお写真を紹介していきましょう。異なるお家、異なる環境で、それぞれの瓢生を歩むひょうたんたちには、だんだんとその場所にフィットした個性が感じられるようになってきました。

まずは、我が家の千成ひょうたん「ネルウァ」の兄弟苗の様子から。写真①は約1カ月ぶりに届いた東大阪市のKFさん宅の「後白河」です。「大往生された上皇のようにしぶとく生きてもらいたい」ということでこの名を頂戴したそうですが、なんというか、涼しげで優雅なたたずまい。いかにも身分の高そうな雰囲気が漂っておりますね。花が咲き出したら、いっそうエレガントになることでしょう。楽しみです。

続いて写真②は、大阪市のカフェバー「フレイムハウス」美佐子さんのベランダから。こちらも「ネルウァ」の兄弟の千成ひょうたんです。ぬいぐるみ君に見守られて、雌花がきれいに咲いています。ということは、うちの子も含め他の兄弟苗たちもそろそろ花のシーズン到来かな? ひとつ咲き出したら、次々に花開いて、華やかなランデブーの季節も間近です。

さてさて、写真③は、ひょうたん界のスパルタ、熊本市の光澤大志さんのカラヴィンカひょうたんです。何がスパルタって、今までの「ひょうたん日記」を読んでくださっている方はもうご承知かと思いますが、光澤さんは定植したひょうたんに「水も肥料も与えていない」のです。そんな過酷な……と思うんですが、ご覧の通り元気!このあと親蔓の摘心をしたそうです。念のために言っておきますと、このスパルタひょうたん栽培は地植えだからいけるのであって、プランター栽培では決してマネしないでくださいね。(6月19日の様子はこちら

そんな環境でたくましく育つひょうたんがあるかと思えば、写真④のひょうたんは白いネットのドレスを着て、マスクのブランコに揺られるお姫様のよう。めちゃくちゃ手厚く保護されているのは、東大阪市・瓢箪山のフェイ・ターンさんの畑で育つ大ひょうたん(百成)です。でも、あっという間に実がマスクで支えきれない大きさに育ってくるだろうし、不織布って雨が降ったらどうなるのかなと思っていたのですが、用意周到なフェイさん、このところの雨に対応してビニールハウスを再設置したそうです。ここまでかまってやると育て主の骨折りは大変でしょうが、ひょうたんは幸せ者。やんごとなき姫の成長も楽しみにしていますよ♡

続いて、写真⑤にまいりましょう。こちらは三重県いなべ市のふじっこさんが栽培中の大瓢エース「翔太郎」です。まだ赤ちゃんの実が可愛いですね。受粉には7つ成功したそうですが、最終的に残したのは写真右の1個だけだそうです。普通はたくさんの実をつけたほうが嬉しいものですが、大瓢エースはうまく育つと人の身長くらいになる大型種。栄養を1個の実に集中させて大きく育てようという狙いです。この一粒種がどこまで巨大化するか?楽しみに見守っていきましょう。

写真⑥は、「翔太郎」と同じく安田ひょうたん店出身で、ふじっこ邸のお庭で育つ百成ひょうたん「アクセル」です。こちらも何個か結実に成功。写真のひょうたんは、お尻のふっくらとした良い形をしていますね。産毛がかわいい♡

一方、同じ百成ながら畑にも庭にも定植してもらえず、野良ひょうたんとして空き地に植えられたのが、写真⑦の「スカル」です。野良とはいえふじっこさんは水やりも肥料やりも欠かしていないそうですし、この場所は日当たりもなかなか良さそう。そんな「スカル」が、健気に花を咲かせています。思えば、去年はこの場所でせっかく実ったひょうたんが野猿に食われてしまうというアクシデントもありました。今年は無事収穫までこぎつけますように!

(783日目∞ 7月6日)

前回のヒョータニストさんたちの記事はこちら