スーパーマーケットひょうたんや

by 丸黄うりほ

①近鉄新祝園駅の2階から見えます

②線路脇にたつ看板。目立っています

③ちょっとレトロなロゴデザインが素敵

④入り口はわりあい狭く、奥行きがあります

⑤魚売り場で、本物のひょうたん発見!

⑥レジ近くには、こんな額縁もありました 

あるとき近鉄電車に乗っていて、ふと窓の外を見たら「スーパーマーケットひょうたんや」という文字列が目に入りました。「おっ!これは良い感じのロゴ!」と思いつつも、そのときはそのまま通り過ぎてしまいました。しばらくして、花形文化通信の塚村編集長からも「近鉄新祝園駅の近くに、こういう店があるようですよ」と教えてもらいました。

「近いうちに行ってみないと!」とは思っていたんですが、このあたりに行くついでもなく、そのまま1年くらい放置。ところが、先日久しぶりに近鉄京都線に乗って京都方面に行く用事があったのです。時計を見ると30分くらいなら余裕がある。

「よしっ!行くなら今でしょ!」というわけで途中下車することに決めました。

近鉄新祝園駅は改札が2階にあり、地上への連絡橋の途中からも「ひょうたんや」という文字が見えました(写真①)。わくわくしながら降りて行くと、JR片町線の線路が。そういえば、ここはJR祝園駅にも近く、2路線の乗り換え駅でもあったのです。そのわりには駅前は地味で商店はあまりありません。

しかしまあ、そのおかげで、線路脇にたつ「スーパーマーケットひょうたんや」の赤い看板が大変目立っています!いやー、本当に良いロゴです。(写真②③)

お店はすぐ近くにありました。入り口はわりあい狭く、店の前には自転車が数台止まっています(写真④)。中へ入ってみると、いたって普通のスーパーでした。

……が、魚売り場で「ひょうたんや」という黄色い旗を発見!しかも、その前には、透し彫りを施した本物のひょうたんが置かれていました!魚が波間から顔を出し、その後ろには太陽が輝いています!(写真⑤)

レジの近くには額縁が飾ってあり、そこにも「ひ・ょ・う・た・ん」に掛けた、スーパーの社訓(?)的なものが書かれていました(写真⑥)。

私は近くにいた店員さんに、勇気を出して話しかけてみました。「スーパーマーケットひょうたんやは、ここだけですか?他にも店舗があるのですか?」

すると、店員さんは「ここだけです」と答えてくださいましたが、ちょっと忙しそうにされていたので、それ以上話しかけるのはやめました。

自宅へ戻ってネットで調べてみたら、なんと90年も続く食料品店だということが判明!しかも、「ひょうたんや」という気になるネーミングの由来までちゃんと書いてありました。

「昭和5年頃、東大阪瓢箪山より先代 植田正三が天秤棒をかついで精華町にて、行商していたのが発端で、昭和9年に精華町祝園にて、食料品店を営みました」

初代が瓢箪山の出身だから「ひょうたんや」だったんですね!しかもお名前が自分の親戚みたいで勝手に親近感(丸黄うりほの本名は植田といいます)。

「しまった!」と思ったのは、「お買い物定期券」の会員にならなかったこと。要するにポイントカードなんですが、ひょうたんをあしらったデザイン。ロゴと同じくちょっとレトロな感じがとても素敵です。

今度行ったら絶対に「ひょうたんや」の会員になるんだ!私は今ここで決意しました。

(759日目∞ 6月2日)

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