見ているだけでぷーんと匂いそう

by 奥田亮

制作途中のサイケ千成

3月も半ばに近づき、道路や屋根の雪もほとんどなくなりました。落雪注意の看板も早々に引き上げました。あれほどあった雪も、解けてしまえばただの水。なんだか不思議な気持ちになります。それでも先週の月曜(7日)は最後とばかりに吹雪き、けっきょく終日降って夜にはまた少し積雪がありました。「いや、もういいかげんいいでしょ!」と空に突っ込みたくなりましたが、それも一日限り。そこから後は暖かな日が続いています。

菜園に積もっていた雪もほぼ溶けて、雪の下に埋まっていた大根を収穫しました。大根は地面から出ているところは直接雪が当たってみてしまい、浅黒くぶよぶよになっていましたが、土に埋まっていたところは問題なく、おいしくいただくことができました。そろそろ春の菜園の準備の季節になってきました。

ひょうたん細工は、ちょっと今、暗礁に乗り上げてストップ中ですが、千成びょうたんを着色中。いずれ完成品をご紹介します。

ところで、その前に忘れてはいけないことがあります。昨年収穫して水づけしたひょうたんです。冬の間に氷づけになっていましたが、氷もすっかり解けて、さすがにもう洗って干せる状態になっています。衣装ケースに水を張り、ふた代りに板を渡し、その上に重石を乗せていたのですが、恐る恐る重石を取ってみました。

ぎゃぎゃーん。見ているだけでぷーんと匂いそう。表皮がメリメリ向けてこびりつき、えもいわれぬ様であります。ああ、どうしよう。とてもこの中に手を突っ込んでひょうたんを取り出し、ゴシゴシこすって洗う、という行動に気持ちを向けることができません。

まあ、まだまだ水は冷たいしねえ。きょうはちょっと用事もあってそんなに時間とれないしねえ。もうちょっと後でもいいかなあ。頭の中で言い訳をループさせながら、もう一度そっと重石を戻しました。いや、近々必ずやります。きっと来週のでれろん暮らしでは、進展をお知らせできるはずです。ぜったいに、きっと……、たぶん……、おそらく……、でれろん。

(713日目 ∞ 3月14日)