ヤマミーさん、栽培終了。そして新年度は

by 丸黄うりほ 

①千成21個と百成2個。自然乾燥でいい色に仕上がりました

②百成は、蔓付きフラスコ型としぼみ瓢

③千成。ウリキンウワバの食いあとも味のうち

④そして、長夕顔のタネを購入!

ひょうたんの苗の定植は4月末から5月、遅くても6月中にすませることが多い。しかし、昨年ヤマミーさん宅では、余っていた苗を7月に、さらに8月になってからも定植しました。しかも、その苗にちゃんと花が咲き、実がついた!ということでびっくり。

そのうえ、5月のうちに定植していた苗の1つは、11月になっても花が咲いていました。なんというご長寿ひょうたんでしょう。こちらもすごい。

そんなわけで、とにかく感心するしかなかったヤマミーさんの2021年度ひょうたん栽培ですが、一部の実を蔓にぶら下げたままで年を越し、ついに先日すべての栽培を終えました。

写真①をご覧ください。こちらが最後に収穫した23個の実たちです。千成ひょうたんが21個と、百成ひょうたんが2個。水漬けは行わず、すべて自然乾燥させて仕上げました。一部まだ緑色のものもありますが、大半はすでにとてもいい茶色になっています。

写真②は2個とも百成。1個は上のくびれがないフラスコ型、1個はしぼみ瓢になりました。意図してつくれるものではない、こういうひょうたんがまたいいですよね!蔓もいい感じに趣があります。

写真③は、千成ですが表面に地図のような模様がついています。これはウリキンウワバに喰われたあとですが、これがまた良い感じ。一般的には虫害は嫌なものですし、虫喰いのひょうたんは売り物にはならないそうですが、自然の造形物としてみるととても素敵です。

ヤマミーさんは9月に35個、10月に31個の実をすでに収穫していましたから、今回の23個をあわせると合計89個ものひょうたんを収穫できたということになります。丈夫で子沢山の品種である千成ひょうたんが中心だったものの、初めてのひょうたん栽培でこれほどうまく育ってくれたのは、やはり小まめなお世話と愛情の賜物だと思います。

さてさて。そんな「緑の指」の持ち主、ヤマミーさんは、今年もひょうたん栽培をしたいと考えてらっしゃるようです。どの品種を育てるのかはまだ考え中だそうですが、それに先立って長夕顔のタネを入手しました(写真④)。

長夕顔は、ひょうたんに近い植物ですが、主に食用となります。ヤマミーさんは長夕顔を育て、その実の一部は食べてみるつもりだけども、主な目的としてはひょうたんのお灸「吸いふくべ」を作りたいと考えてらっしゃるようす。というのは、ヤマミーさんは鍼灸師であり、いろんな文献を調べていると、「吸いふくべ」に使われるのは長夕顔かもしれないということがわかってきたから。このあたりについては「ひょうたん日記」(641日目と、642日目)に詳しく書きましたので、興味のある方は読んでみてくださいね。

早くも次の栽培準備を始めたヤマミーさん。私もそろそろ今年の予定を立てないと……。春が近づいてくると気持ちも湧きたち始めますね。

(701日目 ∞ 2月24日)