工夫してます!ヒョータニストさんの水つけ拝見

by 丸黄うりほ

①森野ゆかりさんのUFOひょうたん。底に穴をあけました

②この牛乳パックは?

③ヤマミーさんの千成ひょうたん。フライパン……?

④ひょうたん干しは玉子ケースで

⑤六瓢のクリスマスリース?

⑥ぷ〜んと臭ってます!我が家の水つけシステム

⑦「ド実7号」。栽培中のイプも元気にしていますよ 

 

昨日の「ひょうたん日記」では、とっても良い匂いのひょうたんの話題をお届けしましたが、きょうはその真逆のひょうたんをお届けしましょうね!

「瓢道の試練の山場」とも言われるひょうたんの水つけ作業。あまりの悪臭のため、これを乗り越えられずにわらわらと脱落していくひょうたん初心者たち……。

まあ毎年そういう人が現れても仕方がないと私はあきらめているのですが、さて今年のヒョータニストさんたちは……?

なんと、今のところ脱落者なし。すごいです。みなさん鼻がよくないのでしょうか?いや、そんな言い方はいけませんね、訂正します。鼻が優しい。鼻がおおらか。鼻に理解がある。そんなところでしょうか。

今年のヒョータニストさんたちは、鼻が優しいだけでなく、工夫がすごい。みなさん独自のやり方で、じつにうまく水つけ作業をなさっています。

まずは写真①②をご覧ください。

こちらは奈良市の森野ゆかりさんの水つけの様子です。収穫した3個のUFOひょうたんたちは、迷った末、お尻のほうに穴を開けることにしたそうです。ナイフを使って、とても丸くきれいに開けられましたね! 蔓があまりに可愛いので、それを残したかった。また、切り取ったヘタの部分も蓋として使えるように残しておくことにしたそうです。

ワタは水につける前にできるだけ取り除き、タネもきれいに取り出して、来年また蒔けるように準備。成果をできるだけ無駄にせず、しかも悪臭を減らす対策にもなっていてお見事です。

水つけの容器は、水やりシステムとしても大活躍した発泡スチロールのリサイクル(576日目)。牛乳パックを水で満たして、蔓の部分を押さえ込むように上に置いて水つけしました。ひょうたんの中身をほとんど掻き出してあるので、これでじゅうぶん重石になるんですね。森野さんの工夫には、参考になること、マネしたいことがいっぱいです。

続いて写真③④⑤をご覧ください。

こちらは和泉市のヤマミーさんの千成ひょうたんです。①は水つけの途中ですが、フライパンが写っていますね。これは何に使ったのかというと、水つけ容器の蓋として。なるほど、一般的な蓋の形状と比べると凹みが逆になり、これだと中身を押さえることができますね。凹み部分に石などを置けば、さらに安定感も増します。水つけ容器とサイズがあっていれば臭いが漏れる心配もなし。

そして、②は乾燥中のようす。私はひょうたんの穴に串などをさして乾かすことが多いのですが、ヤマミーさんは串などの棒を使っていません。代わりに使ったのが玉子ケース。この凸凹の形状は、確かに千成ひょうたんにぴったり!大きいひょうたんではこの干し方は無理かもしれませんが。

乾燥したひょうたんは、素敵な飾りになりました。クリスマスリースのようですが、ちゃんと六ひょうたん。しかも、1個は小さなしぼみ瓢というところがたまらなく可愛いです。

さて。このへんで、我が家のひょうたん、イプの「ドミティアヌス」のこともお知らせしておきますね。

写真⑥は、先週から水つけに入った「ド実1号〜4号」です。ビニールのカバーを取ると、「ぷ〜〜〜ん」と臭っております。水面には膜が張り、不気味な泡も浮かんでいます。しかし、この臭いではまだ「極み」まで行ってない。まだ中身が溶け出していないと思われます。なので、このままもう少し置いて、ようすを見ることにしました。

ベランダに残した後成りたちは元気にしています。「ド実5号」と「7号」はだいたい25センチで成長ストップ。「ド実8号」は30センチほどになりました。先に収穫した4個の実の表面はどれも白っぽい無地に仕上がりましたが、「ド実7号」と「8号」はやや緑色が濃く、白いまだら模様が浮き上がっています。同じ株にできた実なのに、この違いはなぜなのでしょう?

ひょうたんにはまだまだわからないことがいっぱいです。みなさんも「ドミティアヌス」のこと、引き続き見守ってやってくださいね。

(632日目∞ 11月5日)

 

※次回633日目は奥田亮「でれろん暮らし」、11月8日(月)にアップ。

634日目は丸黄うりほ「ひょうたん日記」、11月9日(火)にアップします。