ひょうたんの二期作はどうでしょうか?

by 丸黄うりほ

①ふじっこ邸にて。乾燥中の百成と鶴首ひょうたん

②水つけ中の豆ひょうたん

③えっ?これはひょうたんの双葉では?

 

暑い! 暑い!もう10月なかばだというのに、今年はいつまでもなんと暑いのでしょう!私のすみか……大阪市北区の西向きマンションでは、今でも室温28℃あります。ましてや、ひょうたんを栽培しているベランダの日中の暑さときたら。

ヒョウタン総合研究所所員のふじっこさんが住む三重県いなべ市は、大阪ほどは暑くないようですが、それでも例年よりは気温が高い。そんなわけで、収穫して水つけ中のひょうたんの腐敗もさくさくと進んで、あっというまに中身が腐って溶け出し、早くも乾燥に入ったようです。気温が高いと腐敗が早く進むだけでなく、乾燥も早く仕上がりますから、もうこの日記がアップされるころにはしっかり乾いたひょうたんになっているかも。

写真①をご覧ください。いやー、なかなかの壮観であります。

ふじっこファームでは今年、6種類のひょうたんを栽培しましたが、タコ瓢(ペポカボチャ)は発芽せず、そもそも苗になりませんでした。タネから無事に苗になったのはイプと鶴首と百成。さらに養老の安田ひょうたん店で長ひょうたんと豆ひょうたんの苗を購入して定植しました。

5種類のひょうたんはどれも実をつけましたが、最初にイプ「ドラッグス」に病気が発生し、他の苗にもうつってしまって栽培は強制終了。イプの実は結局、水つけの段階で全部崩壊してしまったそうです。まだ熟していなくて皮が薄かったようですね。

長ひょうたん「グルート」は612日目(10月7日)の日記に書いたように5本収穫でき、乾燥もすんで、ひょうたんディジュリドゥへの進化をすでに果たしています。百成「ピーター」は、先に収穫した2個のほかに2個、野良として育てていた別の百成「ヨンドゥ」にも1個実がついて、百成の実は合計5個。百成のタネは発芽率がよく、始末に困るくらいたくさんの苗ポットができましたが、収穫できた実の数は意外と少なかったですね。

写真①に写っているのはほとんどが鶴首「ガモーラ」の実です。38個。若干、水つけで壊れてしまったのもあるようですが、ほぼもとの形をキープしています。これは大収穫といえるでしょう。

そして、写真②は豆ひょうたん。69個。こちらも大収穫です。今年のふじっこファームは、苗によってかなり差のある、極端な結果になりました。どうしてなのか?苗がもともと持っていた生命力のせいなのかもしれませんし、別のファクターがあるのかもしれません。

さて、最後に写真③をご覧ください。なんと、ひょうたんの双葉です!先に収穫して中身を振り出した長ひょうたん「グルート」のタネが、畑で大量に発芽しています!

春にひょうたんのタネを発芽させようとしてなかなかうまくいかず、肌で温めたり、こたつで温めたりして奮闘したふじっこさんにしてみると、「あんなに頑張っても発芽しなかったポットもあるのに、ほったらかしておいても勝手に発芽することもある。ひょうたんって気まぐれ!」という気持ちになったそうですが、そうですね。これは、今年の秋の気温が高すぎるせいだと思われます。

逆にいうと、ひょうたんのタネは一定以上の気温(25℃)で、適度な湿り気があれば勝手に発芽するということがはっきりしました。

今年くらい暑かったら、もしかしたらひょうたんの二期作もできるのではないか?本格的に寒くなってきたら周囲をビニールで囲んで温室にしちゃえばいいのでは?などと思ったりもするのですが……いかがでしょうか?

(617日目∞ 10月14日)