ドミティアヌスの親蔓を摘心しました!
by 丸黄うりほ
先週(5月27日)の日記で、我が家のイプひょうたん・ドミティアヌスの背が伸びないことをぼやきましたが、彼にその声が聞こえたのか……、蔓が突然伸び出しました!……というのは間違いです。花形文化通信でいまアップ中の「多田多恵子さんインタビュー(2)」でも出てきますが、植物は人の声などは聞いてくれません。
先週末から今週にかけての晴天続きと、気温の急上昇ですね。今まで生育が悪かったのも、いきなり伸び出したのも、原因はどうもお天気だったようです。
がんがん蔓が伸び出すと、必要となってくるのは誘引するためのビニタイです(写真1)。ビニタイとは、針金をビニールコーティングしたもので、私はいつも15センチのものを使っています。いろんなくくり方があるようですが、昨年からは写真2枚目のような「8の字くくり」にするようにしていて、これがとても具合がよろしい。蔓が成長して太くなっても食い込むことなく、しかもズレないように止めることができます。
予定外のほうへ向いていっても優しくそっと巻きひげをはずしてやり、ビニタイで止め直すと、蔓は向きを変えてきます。ひょうたんの蔓というのは本当に柔軟性があるのです。逆にほったらかしておくとジャングル化しますので、めんどうでも誘引は毎日行わねばなりません。
そんなわけで、月曜日にはついに親蔓の摘心を行いました。
摘心というのは、蔓の先端をぷちっと切ってしまうこと。写真4枚目の、手でもっている部分です。生命力のかたまりのような、蔓のいちばん元気のいいところを切るなんて!そんな残酷な! ……と思いますよね。私もそう思います。だから、摘心だけは何年ひょうたん栽培をしていてもドキドキします。
でも、ひょうたんの花(花が実になるので、つまり実ということ)は、孫蔓にたくさんつくのです。最初に伸びてくる蔓は親蔓といい、これにはほぼ実はつかない。摘心すると脇から子蔓が伸びてきます。この子蔓を伸ばして再び摘心する。すると今度は孫蔓が出てくるので、これを大切に育てる。それがひょうたんの正しい整枝方法なのです。
今回、ドミティアヌスは本葉9枚、高さ(土から)70センチで摘心しました。
ただし、告白しますと、ちょっと失敗もしてしまいました……。いつも摘心後、目印になるように親蔓の端に色違いのビニタイ(パン屋でもらった金色のもの)を付けておくことにしているんですが、そのときにうっかりと脇芽を傷つけてしまったのです。9枚目(9番)の葉の脇から出る子蔓を伸ばしてやろうと思っていたのに……。ごめんよ、ごめんよ。仕方がないので、8番と7番の子蔓に頑張ってもらおうと思います。うまく伸びてくれますように。
もうひとつ、気になることもあります。それは急激に暑くなったためか、日中、葉が下向きになってしまうこと。夕方になると回復するのですが。
日中葉がくたっとしおれたようになり夕方になるとしゃきっとするのは、葉の蒸散作用のためなのですが、恐ろしい病気の初期にも同じような症状がひんばんに出るのです。というわけで、予防に殺菌剤ベンレートを灌注しました。
ひょうたんと過ごす毎日は、ドキドキ、わくわく、ハラハラの連続。みなさまも、引き続きドミティアヌスの成長を見守ってやってくださいね!
(525日目∞ 6月2日)