広がれ「ヒョータニスト」の輪!
by 丸黄うりほ
ひょうたんは古来、縁起がいいとか、ラッキーアイテムとかいわれていますが、本当にラッキーアイテムかもしれないなと最近よく思います。
ひょうたんが、地域や年齢や職業やらのもろもろの壁を超えて人と人をつなげていく。そういう例をたくさん見せてもらっているからかもしれません。
この日記の「奥田亮のでれろん暮らし29」(11月9日)を読んでくださった方なら覚えてくださっていると思いますが、長野・小布施で奥田さんが営む古書店「スワロー亭」に、大阪・北浜のカフェバー「フレイムハウス」の店先で育ったひょうたんUFO が飛んで行った話もその一つ。そのタネは奥田さんのところで採取され、来年は小布施で蒔いてもらえるかもしれません。そして、小布施で育ったユカリさんのイプのタネが、今度は大阪にやってくるかもしれない。
「フレイムハウス」の看板ひょうたんは、もともと我が家で苗まで育てたひょうたんですので、感激もひとしおなのです。
そのひょうたんUFO。奥田さんのもとに行ったのは2つめになった2号でした。最初になった1号は、先日店主の美佐子さんによって無事に収穫。現在は水漬けの段階に入っているようです(写真1、2)。うーん、本当にいい形をした実ですね。大変な美瓢だと思います。いったいこれから何に生まれ変わるのか?楽しみです。ちなみに、3号と4号はまだ店頭にぶら下がっているそうですので、みなさんも北浜のお店へ行って眺めてみてくださいね。
ひょうたんが人と人をつなげてくれる話の二つ目は、昨日の日記で大物の収穫をお伝えしたふじっこさんの周囲で起こりました。ふじっこさんは三重・いなべ在住でふだんは会社員です。勤めている会社でも彼女のひょうたん好きは知れ渡っており、同じ会社の農業好きの方が、ふじっこさんを喜ばそうと社内敷地でひょうたん栽培を始めるほど。
そのサプライズひょうたん「まーくん」と「みっちゃん」も栽培を終え、水漬けと乾燥も終わって、このたび完成形を見せてくれました(写真3)。どうやら2苗とも百成だったようですね。どの実もくちばしのように口部が長く、雰囲気がよく似ていて、こうやって並べて写真を撮ると、まるで親子がピクニックでもしているみたいです。
この栽培のこともあって、ふじっこさんのひょうたん好きはいっそう社内に知れ渡ったのでしょう。今度は別の社員のお嬢さん(11歳、小5)がひょうたんに興味を持ち、「来年はひょうたんを栽培したい!」とまで言い出されたそうなのです。
ふじっこさんは、「まずはお見知り置きを」ということで、今年収穫した豆ひょうたん「里中智」の実を彼女にプレゼント♡ すると、お嬢さんはこの実を見て「豆ひょうたんがいい!豆ひょうたんを育てたい!!」と熱望。わかります、ひょうたんに惚れちゃったんですね……。来年は苗の準備から栽培のサポートまでふじっこさんが行うことになったそうです。
ひょうたん好きは年齢性別や住んでいる地域などを問わず、全人類に一定の割合で存在するというのが、かねてからの私の持論なのでありますが、おそらくそういう人類を奥田さんなら「ヒョータニスト」と呼ばれるのでしょう。
11歳の「ヒョータニスト」、いいですね。最年少の仲間のひょうたん栽培を、来年はここで報告できるかもしれません!
(401日目∞ 11月25日)