ウリ科植物の連作障害とは?

by 丸黄うりほ

▲庭の土を入れ替えるふじっこさん。

 

私はひょうたん栽培を毎年プランターで行なっているので、1回ごとに古い土を全部捨てています。ひょうたんを栽培した土は2年目は使えない(使わないほうがよい)ということを初心者の時に知識として仕入れて、その後あまり考えず、ずっとそのようにしてきました。

では畑の場合はどうなのでしょうか。ちょっと調べてみました。

まず、結論から言うと、畑の場合も同じでした。同じ場所で2年連続でひょうたん栽培をするのはよくないようです。これを連作障害というらしい。

連作障害とは、同じ植物や同じ科の植物を、同じ場所で続けて栽培することによって、生育が著しく悪くなったり、途中で枯れてしまったりすること。ひょうたんを含むウリ科植物にはこの障害が出るようで、特にあの恐ろしくてやっかいな病気「蔓割れ病」が出やすくなるらしいです。カボチャは1〜2年、キュウリは3年、スイカは5年あける。ひょうたんの場合は3年という意見が多いようです。

連作障害が出る原因は、土壌に含まれる栄養分などのバランスが悪くなること、病原菌、害虫など、いろいろな要素がからみあっているようです。これを防ぐのには、作付けの場所を毎年変える「輪作」が最も効果的。野菜農家の人々は、どの植物を畑のどこに植えるのか、数年にわたる計画を練っていらっしゃるといいます。

春夏にひょうたんを育てた場所で、秋冬は別の科の植物を栽培し、次の春夏にまたひょうたんを育てても連作になるらしい。では、毎年同じ場所でしか栽培できない場合はどうするのでしょうか?

園芸本によると、ひょうたんは棚づくりをしなければならないため、場所を毎年変えるのは難しく、連作になりがちだと書かれています。その環境で障害を出さないようにするためには、土地を早めに十分に耕しておくこと。そして、堆肥や鶏糞、草木灰などの有機物をバランスよく組み合わせてしっかり施しておくこと。土壌が酸性にならないように苦土石灰などを混ぜておくのもよい。つまり、土壌改良をしておく。畑の準備が非常に大切であるようです。

連作障害のことを知ったとたん、私は昨年と同じ場所で栽培を予定しているというふじっこさんのことが心配になって、老婆心ながらこのことを伝えてみました。すると、もうすでに土を入れ替えてあるとのこと。さすが、ふじっこさん、仕事が早い。私などよりずっと用意周到でした!

(254日目∞ 4月17日)

 

丸黄うりほ  ライター・編集者。ひょうたんをタネから育て、その実から音の出るものを自作し、演奏する楽団「ヒョウタン総合研究所」立ち上げ所員。ソロで「オール電化ひょうたん」としても活動中。ひょうたん栽培歴は15年ほどになるが、畑がないので毎年マンションのベランダでプランター栽培している。「花形文化通信」では、ほかにインタビュー記事を担当。

ふじっこさん  「ヒョウタン総合研究所」所員。ひょうたん栽培2年生。今年は自宅の庭と畑で6品種6苗のひょうたん栽培に挑む。そのようすを丸黄への報告と写真提供でリモートひょうたん活動中。

 

※次回255日目は奥田亮「でれろん暮らし」、4月20日(月)にアップ。

256日目は丸黄うりほ「ひょうたん日記」、4月21日(火)にアップします。