ひょうたん師匠、奥田さんちの収穫

by 丸黄うりほ

▲こぼれ種から60個もの千成ひょうたん!

▲長瓢も一つ実ったそうです。

長野県の小布施でデザインや編集を手がける「燕游舎(えんゆうしゃ)」と、古書や雑貨を扱うお店「スワロー亭」を営む奥田亮さん・敏子さん夫妻。この日記の115日目116日目で紹介したように、奥田亮さんは私のひょうたん師匠なのです。ひょうたんの栽培も、ひょうたん楽器作りも、奥田さんに教えていただいて始めました。

きょうは、奥田さんのお店の裏の畑で成った今年のひょうたんたちを紹介しますね!

まず写真1枚目をご覧ください。芝生の上に賑やかに並んだ千成ひょうたんたち。いろんな形があって本当に可愛いですね。

なんと、このひょうたんは昨年のひょうたんのこぼれ種から勝手に生えてきたものなんだそうです。親蔓と子蔓の摘芯はしたけれど、あとはほぼ放置。しかも、苗1本で60個も収穫できたのだとか。さすがとしか言いようがありません。

そのコツをうかがってみたのですが、いつもは4苗ほど植えていたスペースに1苗だけだったのが良かったのかも、ということでした。最初のうちは横に枝豆を植えていたのが、枝豆の収穫がすんでからぐんぐん伸びたということです。

この千成のほかに、もう一つ実ったのが、2枚目の写真の長瓢。千成が育ったのとは別の場所で、カボチャだと思って育てていたらひょうたんだったらしい。こちらも放置状態で水浸け処理もせず、表面をタワシでこすっただけ。ちょっと皮は薄めだそうですが、自然にこうなった曲がり具合や、表面のカビ模様がかえって味わい深い風情を醸し出しています。

奥田さんの畑では、生ゴミをぼかし(微生物と米ぬかを混ぜたもの)で分解して土に混ぜ、無農薬で栽培されているといいます。やはり、植物には土が大切なのですね。質のいいたっぷりの土で、ゆったりと育ててやることがひょうたんの健やかな生育のカギなのだと改めて感じます。