築260年奈良の古民家でひょうたんミュージカル?
by 丸黄うりほ

①会場は奈良市の「水輪書屋」(撮影:ロック亭イズヤンさん)

②ひょうたんランプ、笛、エレキマラカス作りのワークショップを開催(撮影:北夙川不可止さん)

③接着剤が乾いたら完成!ひょうたん笛

④伊藤えりさんによる笙のライブ

⑤歴史ある楽器・笙についてのレクチャーも

⑥「ヒョータニストPPK」。左に立つのは北夙川不可止さん、右はコンさん(撮影:かよさん)

⑦ひょうたんを巡る戦い。杉浦こずえさん(左)とコンさん。(撮影:北夙川不可止さん)

⑧折しもお水取りの最終日。奈良に春がやってきた!(撮影:北夙川不可止さん)
昨日に続いて、直近のひょうたん活動について報告します。
3月14日。ちょうど東大寺修二会(お水取り)の最終日に、奈良市の「水輪書屋」で、「宙の響き—笙の音体感と春を呼ぶひょうたん星人」と題したイベントを行いました。
「水輪書屋」は、帯解というまちにある築260年の大きなお屋敷です。西宮市から移住した歌人の北夙川不可止さんが、古民家に手を入れてイベントスペースとして再生させました。
北夙川さんと私は古い知り合いなのですが、「ここでひょうたん、やりませんか?」とお話をいただいたときは、うれしい反面、私たちにどのようなことができるのか、イチから考えなければなりませんでした。
民家なのでライブハウスのような音響機材はありません。ならば、ちょっと変わったことをやってみようということで、お芝居と演奏を組み合わせた、ひょうたんミュージカル?をすることに。音楽ユニットである「ヒョータニスト・パーティ」から生まれた、杉浦こずえさん主役のパフォーマンス・ユニット「ヒョータニストPPK」を約一年ぶりに再始動することに決めました。
私がシナリオを書き、こずえさんの大切なひょうたんを狙う、悪い宇宙人との戦いを寸劇風に作ってみました。題して「宇宙植物ひょうたん・二代目はバッドボーイ」。
これ、お芝居のセリフを言いながら、ひょうたん楽器を演奏し、歌も歌うので、覚えなければならないことが多くてメンバーはなかなか大変なのです。アホっぽいことをやるのは、逆に頭も使うし、体力もかなり使いますね……。
さらに、ライブだけでは多くの人に集まってもらえないのでは……?という危惧から、ワークショップを同時開催することに決定。フェイ・ターンさんはひょうたんランプ、杉浦さんはひょうたんエレキマラカス、そして私はひょうたん笛作りを担当することになりました。
さて、フタを開けてみると、ワークショップには子どもから大人まで13名も参加してくださって、思いの外の大盛況。しかも参加者のみなさん、とても喜んでくださいました。盛り上がりすぎて、オールドノリタケのポットで北夙川さんがお茶をいれてくださったのに、ゆっくり飲む時間もなく。ちょっと時間が足りませんでした。この点は次回(あるのか?)の課題ですね。
ワークショップ後、ライブの前半に出演してくださったのは、奈良市在住の笙の演奏家、伊藤えりさんです。
伊藤さんは、笙についてのレクチャーをはさみながら、雅楽の伝統曲を演奏。笙は大陸から伝わった楽器で、正倉院にある笙も現在の笙とほとんど同じ作りだそうです。
また、笙よりも1オクターブ低い音を奏でる、竽(う)という珍しい楽器で、オリジナル曲も聴かせてくださいました。この竽の音が、まるでパイプオルガンのよう。気持ちよく空気を震わすその音色にうっとりしました。
笙も、もともとはひょうたん楽器だったと聞いています。先祖帰りで、ひょうたんで笙や竽を作れたら素晴らしいだろうな……と夢想してみたり。
「ヒョータニストPPK」のパフォーマンスには、「水輪書屋」の伯爵こと北夙川さんにもチョイ役で出ていただきました。主演の杉浦さんはダンスも披露し大熱演。コンさんが準主役の「人間」、フェイさんとモリカワさんが「宇宙人」を演じ、私がナレーションと、「ひょうたん」役をつとめました。
出演者のほうはとにかく必死だったので、ぜんぜん客観的になれないんですが、「最高に面白かった」とか「ヒョータニスト魂に感動した」と言ってくださったお客様もいらっしゃったので、とりあえずほっとしています……。
伊藤さんのライブも含めPAはモリカワさんが担当。また、受付はコンさんが担当。全員で取り組んだ手作りのイベントでした。
遠くからわざわざ足を運んでくださったお客様も、地元のお客様も、本当にありがとうございました。奈良の春の始まりを、ひょうたんで楽しんでいただけましたなら幸いです。
(1434日目∞ 3月19日)
※次回1435日目は奥田亮「でれろん暮らし」3月23日(月)にアップ。
1436日目は丸黄うりほ「ひょうたん日記」、3月25日(水)にアップします。



