ついに! 瓢道最大の山場を迎えました!

by 丸黄うりほ

▲経験者ならわかる…この画像からぷ〜んと漂ってくるにおい

 

ひょうたん4個の水浸け開始から、ちょうど2週間たちました。

収穫したひょうたんは口部に穴を開けて、密閉容器に入れて重しをして、水の中に沈めて、中身がゆっくりと腐敗するのを待ちます。(詳しくは、124日目125日目の日記をお読みください)

そろそろ中身が崩れ、液状になってきているはずです。

……というわけで、パンドラの箱を開ける日がついにやってきました。

……えいっ、というわけで容器の蓋を開けました……。

……そこから帯のように広がるひょうたんのにおい。そうです。この臭さに耐えることこそが、瓢道の試練の大きな山場なのです。

重しを取り除くと、下から水浸けひょうたんが現れました。浸ける前は爽やかな薄い緑色をしていた実は、すっかり黄土色になっています。

その実を手でつかむと、皮膚がはがれるかのように、するりと皮がむけました。よしよし。これが、腐敗が進んできた証拠です。皮がまだくっついていたり、まだら状に部分的にむけたりする場合は、まだ早いということ。

私はまず全部のひょうたんの皮をむき、全体を軽く水で流しました。先に皮をむいておかないと実がつるつると滑るのです。

実を逆さまにして口部から中身を振り出します。どろどろに溶けたひょうたんの中身が、タネとともにちょっとずつ出てきました。

とにかくすさまじく臭いです。それに、中身が少しずつしか出てこないので、振ってるうちにだんだん手や腕や肩がしんどくなってきます。今回は4個だけなのでまだマシなほうですが、小さな千成ひょうたんがたくさん収穫できた年などはまさに修行です。とても辛い。それなのにうれしいという複雑な気持ち。振り出しを続けていると、フローというか、無我というか、要するに頭の中が白くなってきます。

今年は気温が高かったせいか、4個のひょうたんの中身は2週間でほぼ溶解していました。気温が低いときは2週間たっても中身がなかなか出てこないことがあるのです。

中身をだいたい出し切ったら、タネや皮や筋などの固形物を水からさらって生ゴミとして捨てます。そして液状のものは水に流しました。

次に、ひょうたんの口部から水道水を注ぎ入れて再び満タンにします。そして、もとの密閉容器にもどし、もういちど全体が浸かるようにきれいな水を注ぎ入れました。この段階になると、もう重しは不要、ひょうたんは水にしっかりと沈みます。

こうして、また数日間おいておくのです。

一連の作業を行なった我が家の風呂場は、というより我が家全体は、ただいま世にも芳しきひょうたんのにおいに満たされています……。ああ幸せ♡

 

※次回136日目は10月21日()にアップします。