滋賀県の土山SAで出会ったひょうたん
by 丸黄うりほ
9月16日、私たち「ヒョータニスト・パーティ」のメンバーは鎌倉市の「大船フラワーセンター」さんにお招きいただき、「ヒョウタン展」のポップアップイベントとしてライブを行いました。「ヒョウタン展」とライブの詳細については1227日目から1232日目まで、メンバーの奥田亮さん(「でれろん暮らし」)と私の両方が5回にわたって書いておりますので、ぜひお読みください。
きょうは、鎌倉までの道中に出会ったひょうたんについて記しておこうと思います。
イベント前日の朝、メンバーのうち3人(森川訓恵さん、フェイ・ターンさん、私)は、森川さん運転の自動車で兵庫県を出発しました。高速道路に乗り、ひたすら東へ。途中、京都南あたりから事故渋滞に巻き込まれ、ちょっと疲れたので滋賀県の土山SAで休憩することにしました(写真①)。
車を降りて、「おやつでも買おうか……」と思ったその時です。我々のひょうたんアイが、ぎゅいんぎゅいんとけたたましくアラームを鳴らし始めたのです。えっ、いったい何が……?
なんと、目の前の売店のテントに、「峠茶屋ひょうたん屋」という文字列が!
そのお店ではソフトクリームのほか、滋賀名物、甲賀市名物と赤文字で大書された大福餅や焼き餅、近江牛を使ったコロッケなどが売られていました。我々3人は吸い込まれるようにその店の前に立ち、それぞれ思い思いのおやつを買いました。
本当は私は、お店の方に「どうしてひょうたんなんですか?」という質問をしたかったのですが、なんだかそういう雰囲気ではなかったのであきらめました。あとでネットでも調べてみたのですが、由来に関する情報は何も出てきませんでした。買い求めた大福餅や焼き餅、コロッケはどれもおいしかったです。(写真②③④)
私はフードコートを離れ、お土産物コーナーにも立ち寄ってみました。……すると、またしてもひょうたんアイがアラームを鳴らしたのです!
目に入ってきたのは「伊勢名水くずもち」。伊勢は三重県ですが、滋賀県のSAにもおいているのですね。まだ我々は出発したばかりでお土産を買ってる場合じゃないのはよくわかっていましたが、私はその商品を手に取り、すぐさまレジに並びました。
賞味期限が来年2月までとなっていたので、旅から帰ってきてもすぐには封をあけずにとっておき、ようやく昨日おやつにしました。
写真⑤⑥⑦をご覧ください。こちらが「伊勢名水くずもち」のパッケージです。しっかりとした二重の紙箱で、箱の上と横にひょうたん型と水の流れ型の切り抜きがある、とてもセンスのいいパッケージです。
箱を裏返すと、販売者「株式会社 真珠漬本舗」、製造所「株式会社 まる天」とありました。はて、この「まる天」には覚えがあるぞ……!?
ずっとこの「ひょうたん日記」を読んでくださっている方なら覚えてくださっているでしょうか。昨年の秋、和歌山県の上富田町を旅した帰りに立ち寄った巨大海鮮マーケット「とれとれ市場」で出会った、ひょうたんマークの天ぷらのことを……(「ひょうたん日記」1077日目)。
和歌山で出会った「集(つどい)」という天ぷらのパッケージにはひょうたんマークが描かれ、お店の暖簾もひょうたんでした。その店の名は「まる天」で、伊勢市に本店があるということまでは当時も調べてわかったのです。
今回も、同じ伊勢市の「まる天」でした。しかし、前回もそうだったのですが、「なぜひょうたんマークなのか?」は、調べてもわからずじまい。「真珠漬本舗」のほうを調べても、ひょうたんとの関連は見つかりませんでした。
むしろ、ヒントになりそうなのは、「宮川の水でこしらえた」という商品キャッチ。調べてみると、三重県を流れる「宮川」の水は2023年に「清流日本一」に選ばれているということがわかりました。ひょうたんと水の流れの切り抜きは、この清流を表現したものなのでしょう。
「伊勢名水くずもち」を切り分け、付いていた黒蜜ときなこをかけていただきました(写真⑧)。くずもちにはゆでた小豆の粒が入っていて、ぷるんと柔らか。あっさりとした優しい甘さで、誰にでも好かれそう。値段も手頃でお土産にちょうどいい感じです。伊勢を旅することがあったら、また買いたいなと思いました。
(1236日目∞ 10月17日)
※次回1237日目は奥田亮「でれろん暮らし」10月21日(月)にアップ。
1238日目は丸黄うりほ「ひょうたん日記」、10月23日(水)にアップします。