こんなにあったの?ひょうたんマンホール
by 丸黄うりほ
「師走」という文字を見ると、ぜんぜん「師」じゃない私も追いかけられているような気持ちになります。知らず知らず、いつの間にか急ぎ足になっている。しかし、きょうはあえてのんびり歩きを提唱したい。誰に?自分にです。
みなさんは、扇町通りに10月2日にオープンした「扇町ミュージアムキューブ」にもう行かれましたか?私はオープンしてすぐ見学に行って、「良さそうな映画やってるな!通わねば」と思ったにも関わらず、その後行けていません。10月以降大変に忙しく、でもそれもあともうちょっとで目処がつきそうではあるのですが。
そんなバタバタな11月のある日。「映画観たいよなぁ」と思いつつ「扇町ミュージアムキューブ」の前を通ったら、ふと目にひょうたんが飛び込んできたのです!(写真①)
こ、これはひょうたんマンホールでは!? 3年前(2020年)、扇町通りにひょうたんマンホールがあるということに気づいて、「ひょうたん日記」(369日目)に書いたこともあるのですが、前に見つけたのとは違う地点です。
それで、私は思いました。ずっとこの道は工事してたから、気がつかなかったのだ。「扇町ミュージアムキューブ」の建物が完成して、道がきれいになったから気がついたのだ……。
さらに、そこから西へてくてく歩いて行くと、今度は東梅田のカボチャ(1054日目)が花をつけているのに遭遇! しかも、よく見ると雌花です。下の膨らみがちゃんとカボチャ型をしています!(写真②)
これはすごい。もしかしたら実ができるかも。定期的に観察に行ってやらねばなるまいな。……と思いつつ、私はその後カボチャを見に行くことはありませんでした。
忙しいというのは「心を亡くす」と書く。なんかそういうお説教をきいたことがありますが、まさにここ1カ月ほどの私はそんな状況でした。
あかんあかん!頭を振って、最近の自分の余裕のない状況を反省していたら、しばらく忘れていた扇町通りのひょうたんマンホールのことが頭によみがえってきました。
そういえば、地下鉄扇町駅の4番出口の近くに「ミャクミャク」マンホールができていたな。「ミャクミャク」が万博の公式キャラになったのはいつだったっけ。いずれにしても、あのマンホールは「ミャクミャク」が公式キャラに決まってから作られたはずだ。ということは、マンホールの柄はずっと同じではなく、取り替えられる時があるということだな。(写真③)
……ということは、もしかしたら。「扇町ミュージアムキューブ」前のひょうたんマンホールも、建物のオープンにあわせて新設されたのかもしれない。ということは、扇町通りを歩いてみれば、他にもひょうたんマンホールが見つかるかも?
というわけで、私は今朝少し早く起きて、扇町通りをゆっくりめに歩いてみることにしました。
大阪市のマンホールの柄は、幾何学模様の地味なものが大半ですが、たまにデザインマンホールがあります。写真④は大阪城に桜。写真⑤は大川と大阪城。この二つの柄は比較的あちこちで見かけます。しかし、ひょうたんマンホールは珍しい。扇町通り以外では、JR大阪駅の近くで見かけたことがあるくらいです(532日目)。
私は、まず扇町公園の南側の道を通ってみました。するとやはり、ありました! 阪神高速の守口方面入口の近くに発見です(写真⑥)
道路を挟んで目の前には「扇町ミュージアムキューブ」。写真①のマンホールのあつたところです。ということはもしかしたら、道路の両側の同じ位置にひょうたんマンホールが設置されているのかもしれないと思い、以前の「ひょうたん日記」(369日目)に書いた地点の向かい側まで行ってみました。
するとやはり、ありました(写真⑦)。ここは以前、「扇町ミュージアムスクエア」があったところ。現在は「扇町メディックスモール」が建っている地点です。向かい側には(369日目)に書いたマンホールが今も健在でした(写真⑧)。
合計4つのひょうたんマンホールを見て、私はまた反省しました。おそらくこれは新設されたのではなく、4つとも以前からここにあったのだろう。このマンホールの古びた感じは、ピカピカした「ミャクミャク」マンホールの質感とは明らかに違う。
たんに、私が見逃していたのに違いありません。もっとゆっくりと街を歩かないと、そこにあるものも見えてこない……。ひょうたんマンホールをきっかけに、私は自分の心がけを見直さねばと強く感じたのでした。
(1120日目∞ 12月15日)
※次回1121日目は奥田亮「でれろん暮らし」12月18日(月)にアップ。
1122日目は丸黄うりほ「ひょうたん日記」、12月19日(火)にアップします。