西宮神社の「とおかし」に、ひょうたん型のお菓子が

by 丸黄うりほ 

①西宮市・苦楽園にある和菓子店「こはく」

②西宮神社〈とおかし〉の一つ「宝船」

③かわいい箱。蓋をあけると……

④ひょうたんと宝船のお菓子が!

⑤「お茶の菓さいさい」にも立ち寄ってほうじ茶ジェラート♡

⑥〈とおかし〉2023年のラインナップ

西宮神社で毎月10日に行われる「十日参り」の参列者に、先着順で〈とおかし〉と呼ばれるお菓子が配られることを半年くらい前にネットで知りました。〈とおかし〉のサイトによると、〈とおかし〉は「西宮和菓子ブランド発信事業実行委員会」に参加している地元の和菓子店が中心となって開発。毎月異なるお店の、異なるお菓子が月替りで配られると書いてありました。

1月をのぞく11カ月/11種類の〈とおかし〉のなかに、ひょうたんモチーフのものがあるのを、私のひょうたんアイは見逃しませんでした!!

そのお菓子を提供しているのは苦楽園の「こはく」というお店。お菓子の名前は「宝箱」となっています。

〈とおかし〉のサイトには、「宝箱」が何月に配られるのか書かれていなかったので、私はあちこち検索して調べました。すると、2018年のニュース記事が出てきて、「宝箱」が配られるのは11月(霜月)と書いてあるのを見つけました。私はカレンダーに印をつけて、その日をずっと心待ちにしていました。

11月に入ってもういちど〈とおかし〉のサイトをきちんとチェックし直してみると、〈とおかし〉は西宮神社で配られるだけでなく、そのお菓子を作っているお店でも10日限定で購入できるという文字が目に留まりました。「神社で配られるのは先着順、確実に入手したいなら店舗で購入したほうがいいかもしれない」と思い至り、私は2、3日前に「こはく」さんに電話をして尋ねてみたのです。

すると意外な返事が……。

「うちは先月だったんですよ」

「えっ!?」

なんということでしょう!今年は10月(神無月)が「こはく」さんの〈とおかし〉の日に当たっていたそうなのです。

古い情報を鵜呑みにしていたばっかりに、また1年待たねばならないのか……。私は落ち込みかけました。が、続いてまた意外な返事が……。

「でも、今月10日にうちに来てもらえれば買っていただけますよ」

「こはく」さんのお話によると、西宮神社で「こはく」のお菓子が配られたのは先月だったけれど、1月を除く「毎月10日」には各店舗でそのお店の〈とおかし〉が販売されることになっているのだそうです。

さらに、西宮阪急の催事でも入手できることがあるらしいこと。また、11月19日には西宮神社で、〈とおかし〉11種すべてが集う「秋のとおかし祭り」が開催されるという情報(西宮市のサイトへ)も教えてくださいました。

そうだったのか!

というわけで、19日のお祭りも気になったのですが、私は取り急ぎ10日の午後に予約を入れて「こはく」さんに行ってきました。

お店は阪急苦楽園口駅から徒歩5分ほどのところにありました(写真①)。予約していた「宝箱」の丸い箱には、〈とおかし〉の赤い紙が掛けられています。箱のなかには二艘の宝船と、六つのひょうたん型をしたきれいなお菓子が納められていました。(写真②③④)

お店の方によると、無病息災にかけて6つのひょうたん。そして、西宮神社はえびす神社なので宝船をモチーフに採用したとのこと。また、日本酒メーカーが多い土地でもあるので、日本酒味に仕上げたとおっしゃっていました。

いただいてみると、まるでチョコレートのような不思議な食感です。思っていた以上にお酒がきいていて、文字通り大人のお菓子だなと思いました。

この「宝箱」は、「楽園」という商品名で、蝶や千鳥、桜の花などをモチーフにしたものも作られていて、その名はお店がある苦楽園の地名からきているということも教えてくださいました。

ならば、苦楽園の名付けのルーツとなった「苦楽瓢」(「ひょうたん日記」953・955・956日目ほか)のこともご存じかと思い、尋ねてみましたが、それはご存じないとのことでした。

「宝箱」を買い求めた後、私はせっかく苦楽園まで来たのだからと「お茶の菓さいさい」(「ひょうたん日記」957日目)さんにも立ち寄って、「苦楽ひょう」もなかやテリーヌなどをいくつか購入しました。さらに、「ほうじ茶ジェラート」もいただいてスイーツ三昧してきました。今回の「ほうじ茶ジェラート」には、餡とミニケーキがのっていて、以前より豪華になっていましたよ!(写真⑤)

「こはく」さんでもらった〈とおかし〉のパンフレットを見ると、他のお菓子もとてもおいしそうです(写真⑥)。19日の「秋のとおかし祭り」にも行きたいな。甘いものばかり食べ過ぎかしら?

(1099日目∞ 11月15日)