人を驚かすのがひょうたん、思い通りにならないのがひょうたん
by 丸黄うりほ
きょうは、タイトルそのまんまの内容です。ヒョータニストさんたちから届いた驚きの最新情報を中心にお伝えしていきましょう!
まず写真①と②をご覧ください。こちらは、昨日の「ひょうたん日記」で、雄花と雌花が同じ日に咲いたことをお伝えしていた、和泉市・ヤマミーさんの「二期作」千成ひょうたんです。
写真を見ていただくと一目瞭然!授粉に成功した雌花が、ふくらんできています!
ここまでふくらんできたら、おそらく実になれるかな? 特に①はいけそうな気がします。実ができたら、ありえないと思っていたひょうたんの「二期作」が、とうとう成功ですね!本当にヤマミーさんの「緑の指」はすごい。引き続き見守っていきたいと思います。
さて、お次は写真③と④をご覧ください。こちらも本当にびっくり!
11月1日の「ひょうたん日記」で、花が一切咲かず葉っぱだけが初夏のようにピカピカの「アンチエイジングひょうたん」として紹介した、西宮市・いっさんの千成ひょうたんです。
何を思ったか突然咲き出したそう。写真③の真ん中あたりに、ひょうたん型をした雌花が見えますね。写真④では、闇の中に白く咲いている雄花も見えます。
いっさんによると、「通報したとたんに目覚めたのか、今朝見たら雌花があるような。突然やる気出たようです」とのこと。11月になってやる気を出すひょうたんとは……、なんという超絶オクテなのでしょう。いや、もうこれはオクテを通り越して、奇をてらっているのではないか。人を驚かすためにやっているのではないかとすら思えます。しかも、いっさんによると「オクテの男子校」だそうです。女子が少ない。
まあ、それはおいといて。待ちに待った春の訪れ(いや、秋の訪れ?)ですから、貴重な雌花をうんとうんと大切にして、恋の一夜、ひょうたんランデブーが成立すればいいなと思います。幸運をお祈りしています!
驚きひょうたん二例の次は、思い通りにならないひょうたん。写真⑤をご覧ください。吹田市のコンさんの千成ひょうたん「ピューター」と「クリート」は、9月6日の「ひょうたん日記」以来、約2カ月ぶりの登場です。
9月上旬に花盛りを迎えていた「ピューター」と「クリート」ですが、ほぼ雄花ばかりで結局一つの実もならなかったそうです。葉はだんだん黄色くなってきており、「素敵な観葉植物」として一生を終えそうだとのこと(涙)。
いやいや。もしかしたら、このひょうたんたちも「突然やる気を出す」かもしれません!今年の秋は異常なほどあたたかですから、ひょうたんたちも調子が狂っているようです。もっと狂え、もっと狂え!頑張れ「ピューター」と「クリート」!
さて、最後はほっこり。おなじみ、東大阪市瓢箪山にお住いのフェイ・ターンさんの畑からお届けしましょう。フェイ・ターンさんはひょうたんの授粉日をメモにとり、完熟するまでの日数をクリアしたものから順に、五月雨式に収穫されていますが、今回は珍しく少しまとまった収穫となりました。
写真⑥は、たくさん収穫できた千成ひょうたん。見えているだけで10個ほどあります。ぷくぷくと丸っこく、くびれもしっかりとあって、可愛い形のものが多いです。蔓が先に枯れてしまったのか、少し青いものもありますけど、水につければどれもいいひょうたんになりそう。
写真⑦の猫ちゃんと写っているのはUFO型、⑧はイプによく似たツボ型ですが、どちらもハイブリッドひょうたんです。謎の遺伝子を受け継ぎ、どんな形の実になるのか成長が落ち着くまでわからない。人の予想を裏切ってくる、これもいい意味で思い通りにならないひょうたんだと言えそうですね。
2個とも皮がつやつやして、じゅうぶんに白っぽくなって、しっかりと完熟していることがわかります。優しい形で、大きさも立派。見るからに、いいひょうたんに仕上がりそうです。
(1094日目∞ 11月8日)