来年は「おにやんま君」を試してみたい!

by 丸黄うりほ

①KFさんから届いた「おにやんま君」の写真

②我が家のベランダ。虫食いの葉をカットするとかなり寂しい感じに

③ウリキンウワバの虫食い跡

④それでもオオナガユウガオはまだ雌花をつけて頑張ってるんですが

⑤フェイ・ターンさんの畑も虫が大発生

⑥しかし、フェイさんのひょうたんもまだ花を咲かせています

9月26日の「ひょうたん日記」で、我が家のベランダにカメムシが大発生していることを書きました。すると、まわりでも「いっぱいいて困っている!」とおっしゃる方がたくさん名乗りを上げてくださいました。これ、やはり全国的な大発生だったみたいです。

その頃よりはちょっとは減ったかなと思いますが、カメムシはまだいます。わりとおとなしい虫で捕獲も簡単ですし、ひょうたんへの害はそれほど大きくないのでカメムシだけなら我慢できます。しかし、今年は他の虫もやたらと多い!

特に困るのがウリキンウワバです。このシャクトリムシは小さい時は糸くずのようで、葉にレースのような穴をあけます。少し大きくなると食べ方も大胆になり、葉を葉脈だけのガイコツみたいにしてしまう(泣)。さらには葉の裏に繭をつくってサナギになります。またそのやり方が巧みで、葉っぱを折りたたんで実にうまく使い、まさに「お家」を作る感じなのです。きっとこの虫は相当賢いんだろうなと思います。

今年、私が栽培しているのはオオナガユウガオで、食用になる品種。「もしかしたら虫にとっても食べておいしいから、ウリキンウワバにやられまくってるのかな」と思い、同じオオナガユウガオを栽培中のヒョータニスト、和泉市のヤマミーさんにきいてみたら、やはりヤマミーさんも「今年は虫が多い」と。しかし、千成や百成など他の品種にもいつもよりたくさんいるとおっしゃっています。

東大阪市瓢箪山のフェイ・ターンさんも「とにかく今年は虫害がすごい。ウリハムシ、ウリキンウワバにアブラムシ……少し気を許すと虫だらけ」とのこと。フェイさん宅では食用になる品種は栽培されていません。ということは、カメムシ同様、気候条件などのせいで全国的にあらゆる虫が多く発生しているのかもしれません。

そんなことをぼやいていたら、東大阪市のKFさんから先日一枚の写真が届きました(写真①)。KFさん宅で栽培中の千成ひょうたん「お露」は、例年のひょうたんに比べると勢いがなく、「細々とした感じ」で一生を終えそうだということですが、そのかわり「今年は病気にも害虫にもほとんどやられなかった」そうなのです!

「病気はともかく、害虫については〈おにやんま君〉の効果かもと思っています」と、KFさん。本物そっくりですが、このトンボが〈おにやんま君〉という商品名の虫除けグッズなのだそうです。写真をよくみると、千成ひょうたん「お露」の蔓に結びつけてあることがわかりますね。

〈おにやんま君〉のウェブサイトを見てみると、「殺虫剤・忌避剤未使用 身につけるだけの新感覚虫除けグッズ」と書いてあります。オニヤンマは、ハエ、蚊、アブ、スズメバチなどの天敵で、その姿をみると捕食することを恐れた虫が寄ってこない。その性質を利用して、〈おにやんま君〉を帽子などにつけると、釣りや山登りなどの際の虫除けになる。殺虫剤ではないので環境にも優しく、塗り直す手間もないということで、累計50万個を突破するヒット商品になっているらしい。へえ、こんな商品があったなんて知らなかったです。

〈おにやんま君〉にはブローチのようなピンがついていて、本来は人が身につけるものだということですが、KFさんはそれをひょうたん栽培に使ってみた。なるほど、いいアイデアですね!

これをつけたら、確かにウリハムシやカメムシなどの甲虫は寄ってこないような気がします。ウリキンウワバも成虫(親)は蛾ですから、たまごを産みにこなくなるかもしれませんね。

KFさん情報ありがとうございます。今年はもうあきらめて、虫食いボロボロの葉のままで最後までいくつもりですが、来年は〈おにやんま君〉を栽培の早い時期から試してみたいと思います。

(1084日目∞ 10月24日)