今年も「ヒョウタン展」開催!日比谷花壇大船フラワーセンター

by 丸黄うりほ

①日比谷花壇大船フラワーセンター「ヒョウタン展」ポスター・チラシ(表面)

②チラシ裏面。スピーカー以外はすべて湯浅先生所蔵のひょうたんだそうです!

神奈川県鎌倉市の「日比谷花壇大船フラワーセンター」で、今年も「ヒョウタン展」が開催されるという情報を、植物学者の湯浅浩史先生からいただきました。

昨年の「ヒョウタン展」は、やはり湯浅先生から教えていただいて、会期ぎりぎりの日にうかがう予定にしていたのが台風で行けなくなり、展示品を撤収される日に特別に見せていただいたという思い出があります。その時の展示の内容は「ひょうたん日記」843日目〜846日目にまとめています。また、当日は湯浅先生に貴重な時間をさいてロングインタビューにも応じていただき、それも記事にしましたので、未読の方はぜひ併せてお読みくださいね。

今年の「ヒョウタン展」は、サブタイトルが「形・大きさ・装飾を競う」となっています。ポスター(チラシ)に掲載されているひょうたんは、秋元しゅうせいさんのひょうたんスピーカー以外はすべて湯浅先生が所蔵されているひょうたんだそう。

そのなかでもチラシ表面(図①)に使用されているのは、世界でいろいろな用途に使われている、いわば実用的なひょうたん芸術です。一例を挙げると、アフガニスタンのかぎ煙草入れ、韓国の壁飾り、中国のコオロギ入れ、エチオピアのミルク入れ、ガーナの小物容器など……。今回は、こういった世界で使われているひょうたんがたくさん展示されるようですね。

また、チラシ裏面(図②)のいちばん上には「さまざまな形」と書かれています。くびれがあるいわゆるひょうたん型のひょうたんだけではなく、柄の部分がとても長いロングハンドルディッパーや、全体がいぼに覆われたイボヒョウタンなどの写真も載せられています。いただいた資料によると、ひょうたんには「3つの世界一」があって、そのうちのひとつが「果実の多様性」。ひょうたんほどさまざまな形が見られる果実は、他の栽培植物にも野生植物にもないそうなのです。

さらに、種子の状態も同一種でひょうたんほど変化に富む種子はないのだとか。大きさも、長さ3センチ以下のものから容量100リットルを超えるもの、長さ3.5メートルを超えるものまであって、その容量の差は数万倍にもなり、同一種としては植物ばかりか動物を入れても世界一なのだそうです。

このように、今回の展示では「さまざまな形」「大きさいろいろ」なひょうたんがクローズアップされるようですね。特に特大ひょうたんとして知られる「大瓢エース」が、ひょうたん好きの秋篠宮様による提案と、全日本愛瓢会のメンバーのチャレンジ精神によって、「わずか10数年で3倍以上に巨大化」した品種として固定するまでを追った展示がおもしろそうです。湯浅先生のお話によると、今回の展示では高さ1.3メートル、幅60センチもある世界最大級の「大瓢エース」を所蔵者の秋篠宮様からお借りして、実物展示されることも決まっているのだそう。

会期は、8月26日(土)から9月18日(月・祝)まで。なんと明日から約3週間の開催です!これは、ひょうたんを愛するすべてのヒョータニストにとって見逃せないニュースですね。関西住みの私にとってちょっと鎌倉は遠いのですが、行きたい……!!

(1044日目∞ 8月25日

日比谷花壇大船フラワーセンター公式サイトはこちら

※次回1045日目は奥田亮「でれろん暮らし」8月28日(月)にアップ。

1046日目は丸黄うりほ「ひょうたん日記」、8月29日(火)にアップします。