ひょうたんの巻きひげは神秘的!

 by 丸黄うりほ

▲ひょうたんの巻きひげは、途中から巻く方向が変わります。

 

ひょうたんという植物は、とにかくすべてが愛らしい。まずは果実の形のおもしろさがあげられるでしょう。そして、今週月曜日(6月10日/49日目)の日記でも書きましたが、花も可憐でとても美しいのです。さらに、私はもうひとつ、巻きひげの魅力をあげておきたいと思います。

ひょうたんは、とても重い果実を蔓からぶらさげなければならないので、それを補強するために巻きひげという強力な「足場」をもっています。ひょうたんを含むウリ科植物以外にも蔓性の植物はたくさんありますが、巻きひげを持つものと持たないものがあります。そして、巻きひげを持っている場合は、それが「茎の変形したもの」または「葉の変形したもの」であるという二説に分かれるようです。

では、ウリ科植物の巻きひげは茎なのか、葉なのか、どちらなのでしょうか?  これが諸説あるようなのです。

しかも、ひょうたんの巻きひげは独特です。1枚目の写真をよくみてください。左側からくるくると巻きながら進んできた〝らせん〟が、途中でいったん休憩したように伸びて、右のらせんでは逆の巻きかたに変わっています。巻く方向を途中で転換しているのです。これは、この写真の巻きひげだけではなく、我が家のひょうたんウェスパシアヌスだけの現象でもなく、すべてのひょうたんの巻きひげがこうなっています。わかりやすいものと、わかりにくいものの差はあるかもしれませんが。栽培している方は、おうちのひょうたんの巻きひげをよく観察してみてください。

なぜこんなことになっているのか? おそらく、ほどけにくくするためではないかと考えられているようです。

ひょうたんの巻きひげ。自然の造形美として、その形のおもしろさと美しさだけでも芸術的なのに、こんな神秘性をもっているとは。奥の深い相手です。

 

 

※次回54日目は6月17日(月)にアップします。