ひょうたんの品種、どれもナイスで迷う (2)「(中)ひょうたん」
by 丸黄うりほ
▲「中ひょうたん」?「大ひょうたん」? ネーミングが曖昧です。
一般的にひょうたんといえば、これを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。実の形はボンキュッボンの、ウエストのくびれた、いわゆるひょうたん型。大きさは高さ15センチから30センチくらい。「千成」と並んで、園芸店やホームセンターで入手しやすい品種です。「ひょうたん」とか「へうたん」とか「大ひょうたん」とか「大兵丹」とか、かなり適当な感じの、いろんな表記や名前で売られています。
いかにもひょうたんらしい実ができるので、栽培中の満足度は非常に高いです。蔓から実がぶらさがっている様子を見るだけで、口元が勝手にニヤニヤし、何時間でも眺めていたくなります。
そのうえ、この品種は、わりあいに育てやすいです。「千成」ほどたくさんの実はつきませんが、プランターでもじゅうぶんに育ちます。実がまあまあ大きくなりますので、当然重くなり、それに応じて強風などに注意しなければならないため、難易度は「千成」よりはアップしますが。しかし、楽器を作るにしろ、お酒の徳利にするにしろ、ちょうどいい大きさと硬さ。「千成」をうまく育てた人なら、きっと次に挑戦してみたくなることでしょう。
私が2年目に栽培したのも、このサイズの「百成」という品種でした。
ひょうたんのネーミングはかなりアバウトで、ひょうたん愛好家のあいだでは「千成」より少し大きいのが「百成」、それよりもう少し大きいのが「十成」と呼ばれているようです。このあたりのサイズのものをまとめて「中ひょうたん」と呼ぶこともあります。しかし、「中ひょうたん」や、「百成」「十成」という名を園芸店でみかけたことは今のところありません。
愛好家が「大ひょうたん」といえば、高さ30センチ以上、うまく育てば80センチにもなる巨大なひょうたんのことを言います。しかし、これらの品種はマニア向けであり、普通の園芸店ではまず扱っていないです。
というわけで、このサイズのひょうたんを、この日記では「(中)ひょうたん」と呼んでおくことにします。