ちくわ運

by 児嶋佐織

こんにちは。テルミン奏者の児嶋佐織です。

大阪にあまたある近代建築のなかでも、指おりの優雅さ。溢れる気品。
本町におわします、綿業会館です。
たてもの内部は、見学会などのイベントでないと、一般の方は入ることができません。

なんといっても、重要文化財ですから。

花形文化通信を運営するワークルームは、この綿業会館のなかにオフィスを構えています。
なので、こじまもテルミン練習会などの用があるときには訪れるのですが、通れるのは、通用口からワークルームまでの導線のみです。
しかし。ある日の夜、こんなメールが。
「明日の綿業会館の食堂の定食は、ちくわの磯辺揚げです。食べに来ますか?」
綿業会館の地下には、テナント向けの食堂があって、日替わりの定食があるのです。
綿業会館の食堂!しかもちくわが登場するとあっては、一も二もなくやってまいりました。塚村編集長にお連れいただき、日替わり定食をいただきます。なんと定食はラスト2でした。ちくわはこじまを待っててくれた……!

本日の定食(スタミナ焼肉丼とちくわ磯辺揚げ)

重要文化財の中で食べるちくわ磯辺揚げ。
地下の食堂自体は、ビジネスホテルの食堂みたいな感じで簡素なものですが、頭の上にはイタリアルネッサンス様式の重厚な玄関ホール、豪奢なシャンデリア、天井の美しい装飾……。ちくわ磯辺揚げはいま、最高の舞台に立っています。

綿業会館をあとにして、あしたのパン買って帰ろう……と百貨店に寄りました。
阪急曽根の人気パン屋さん、ルフラン が催事出店されていたのですが、これはもしかして……!と慌てて走り寄ると、そこにはやっぱり、こじまを待ってくれていました。

きょうのちくわ:ルフランのクリームチーズ入りちくわパン

クリームチーズ入りちくわパンです。
ちくわにクリームチーズ、トッピングにツナマヨを絞った、贅沢なちくわパン。
一日に2回もちくわに待たれるちくわ運。デイリーちくわ連載2年余の歴史も、伊達ではありませんね。ほほほ。

 

  • ※編集部注:テナント食堂のある建物は重要文化財指定ではありませんが、こじまさんがそう思い込んでおられるようなので、文章はそのまま掲載しました。正しくは重要文化財に隣接するたてものの地下です。