全面改装中の「東映太秦映画村」(京都市右京区)は第1期リニューアルオープン(2026年3月28日)に先立って、報道機関などに向けた内覧会を開いた。

2025年11月に開業50周年を迎えた同村は2024年春から3期に分けたフルリニューアル工事を開始。

「江戸時代の京へ、迷い込む」を新しいコンセプトに、20代から30代を中心とした世代も楽しめる「大人の没入体験パーク」への生まれ変わりを進めている。

「東映太秦映画村(英語表記:TOEI KYOTO STUDIO PARK)」の名称も第1期リニューアルオープンに合わせて「太秦映画村(同:UZUMASA KYOTO VILLAGE)」へと変更。入場口には新しいロゴをあしらった“暖簾”もお目見え

「東映太秦映画村(英語表記:TOEI KYOTO STUDIO PARK)」の名称も第1期リニューアルオープンに合わせて「太秦映画村(同:UZUMASA KYOTO VILLAGE)」へと変更。入場口には新しいロゴをあしらった“暖簾のれん”もお目見え

2027年春に「遊郭ゾーン」などを加えた第2期オープン。
2028年春に第3期として「芝居小屋・中村座(仮称)」などの開業を予定している。

今月(2026年3月)19日に行われた内覧会では江戸時代の京都の一日を演出するライブショー「360°リアルタイムドラマ」や、18歳未満入場禁止の江戸時代の夜が楽しめる「丁半博打」や「大人しか入れない拷問屋敷」などが公開された。

「360°リアルタイムドラマ」は映画村全体を舞台に実際に時代劇を展開する趣向。

内覧会では今春、公開される演⽬「花嫁道中 桜の宴」が披露された。

映画村の各所で進行するドラマは…。

元治元年(1864年)の春。
京都⻄町奉⾏、滝川具挙の娘の花嫁道中が⻑州の浪⼠に襲われるとの噂が市中に広がる。
京の治安を預かる新選組の⼟⽅歳三と沖⽥総司は、共に“噂”の正体を追う。
敵は虚無僧姿の浪⼠。
やがて迎える行列のとき、大殺陣が繰り広げられる…というストーリーとなっている。

「360°リアルタイムドラマ『花嫁道中 桜の宴』」の幕開けとなる“シーン1”の「瓦版売り」

「360°リアルタイムドラマ『花嫁道中 桜の宴』」の幕開けとなる“シーン1”の「瓦版売り」

ドラマで重要な役割を持つ虚無僧もさりげなく歩いている

ドラマで重要な役割を持つ虚無僧もさりげなく町中を歩いている

花嫁道中

花嫁道中

クライマックスの新選組と浪士の大殺陣

クライマックスは新選組と浪士の大殺陣

村内の「太秦城」では「『太秦時代劇100年』~撮影バックストーリー~」を展開。

太秦で育まれてきた時代劇100年の歴史を映す資料などが観られるほか、撮影の舞台裏を疑似体感できる。

「太秦時代劇100年」で展示されているカメラ

「太秦時代劇100年」で展示されているカメラなどの撮影機材

時代劇の舞台裏の空気を伝える小道具も

時代劇の小道具などが時代劇の舞台裏の空気を伝える

そして夕闇が迫り夜のとばりがおりると大人向けのコンテンツの“解禁”となって江戸時代の鉄火場を再現した「丁半博打」が開帳。
「丁半博打」(R-18)

撮影所の美術スタッフが再現した拷問器具が並ぶ屋敷のなかで、江戸時代の取り調べや司法の闇の歴史を学ぶ「大人しか入れない拷問屋敷」の世界を体験できる。

「大人しか入れない拷問屋敷」(R-18)

リニューアルオープン後の詳細などは「太秦映画村」公式サイトで。

■取材メモ:生成AI技術の進歩で最近、珍しかったり衝撃的だったりする動画をみると「AIか?」と疑うのが癖になっています。そんな時代のなかで、江戸時代を再現した「映画村」は実体が伴う仮想空間で、生成AIが生む世界とは一線を画しています。
五感と人それぞれが抱く空想がコラボして独自の体験を紡げる場所と言い換えられるのかもしれません。
それは古都・京都と太秦の歴史が折り重なって生まれる唯一無二のリアルな夢の国だと思いました。
内覧会で「東映太秦映画村」の鎌田裕也社長が取材陣にあいさつをされまして…。
僕は「“東映のカマタさん”? カマタといえば、(“蒲田撮影所”を設立した)松竹やろ!?」と心のなかでツッコミ。脳内には東映京都撮影所を舞台にして松竹が製作(※註:角川春樹事務所と共同)した映画「蒲田行進曲」の挿入歌が脳内をループしました。
前にこの「花形文化通信」の「【P探】略称はUKV?東映太秦映画村に18禁イベント!灯を絶やさぬ極意を映画界に見たかも」で、大阪には「USJ」(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)があるし、映画村の新しい英語表記「UZUMASA KYOTO VILLAGE」の略称は「UKV」かも、と書きました。
この件について内覧会の囲み取材で鎌田社長に確認しましたら否定されました。
でも、僕は勝手に「UKV」、または「ユニバ」みたいな感じで「ウズマ」と呼んでいます。(岡崎秀俊)